研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究の目的は、在宅虚弱高齢者とその家族のもつケア課題を明確にし、これらに対する包括的予防訪問モデルを作成するための基礎資料を提供することである。平成22年度は、地域虚弱高齢者161名に対して、2年間、半年ごとに地域包括支援センターや保健センターの保健福祉職が提供した予防訪問のプロセスについて、詳細に記述を行うことを目的とした。なお、本研究では在宅虚弱高齢者については、介護保険サービスを利用していない要支援高齢者と操作的に定義した。2年間の訪問状況としては、訪問が実施できた割合は、第1回目の訪問では87%、第2回目の訪問では85.7%、第3回目の訪問では83.9%、第4回目の訪問では83.9%であった。訪問が拒否された割合は、第1回目の訪問では10,6%、第2回目の訪問では8.7%、第3回目の訪問では6.2%、第4回目の訪問では6.8%であった。合計4回の訪問によって明らかにされた支援の課題の内容については、運動や移動の問題を挙げていたものが一番多く42.3~50.8%であり、その次に多かったのは社会参加の問題であり、18.9~23.9%であり、三番目に多かったのは健康管理の問題で15~18.4%であった。また、支援の判断については、「セルフケア」と判断したものが第1回目には39.3%であり、徐々に増え、第4回目には50.4%と増えていた。一方、「見まもり」と判断したものが第1回目では42.1%であったのが徐々に減り、第4回目では28.2%となっていた。「経過観察」と判断したものが8.7%~10.4%であり、「支援」と判断したものが8.6%~13.0%であった。本研究での予防訪問のコンプライアンスは高かった。また、2年間の課題の種別の挙げ方に大きな変化はなかったが、セルフケアと判断する事例が増えていた。しかし、訪問時の判断の仕方と課題の種別との関連が不明であり、より標準化した訪間プログラムが必要と考える。
すべて 2011 2010 2009
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (34件) 図書 (3件)
日本在宅ケア学会誌
巻: 14(2) ページ: 95-103
日本未病システム学会雑誌
巻: 16(1) ページ: 95-99
日本地域看護学会誌
巻: 12(2) ページ: 45-50
保健師ジャーナル
巻: 66(10) ページ: 924-929
40017332670
看護学雑誌 74(1)
ページ: 44-54
高齢者の「閉じこもり」予防.新老年学(東京大学出版会)
ページ: 1521-1524
Aging Clinical and Experimental Research 21(2)
ページ: 167-173
日本公衆衛生雑誌 56(9)
ページ: 662-673
10026523693
保健師ジャーナル 65(12):
ページ: 1036-1041