研究概要 |
認知障害のリハビリテーションでもっとも改善が困難な症状である病識低下に対するアプローチを考案するために,まず病識の基盤と考えられる抑制機能を調べた.抑制機能測定によく用いられる課題は色-単語ストループ課題であるが,言語機能に障害のある症例への適用が困難であることや,試行ごとの反応時間などの詳細な分析に不向きであるといった問題点がある.本研究では,今後の臨床研究で利用しやすい抑制課題を作成し,健常者を対象に標準データを収集するとともに,加齢の影響の有無を検討し,健常な加齢では抑制機能が保たれていることを示唆した.
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