• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

鉄欠乏性貧血における耐糖能低下とその機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21700777
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 食生活学
研究機関仁愛大学

研究代表者

池田 涼子  仁愛大学, 人間生活学部, 講師 (80352805)

研究期間 (年度) 2009 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2010年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2009年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード食と栄養 / 鉄欠乏性貧血 / 糖尿病 / 基礎栄養学 / 耐糖能異常 / アディポカイン
研究概要

過去の研究で鉄欠乏ラットの血糖値が、同系統のII型糖尿病モデルラット(GKラット)と同程度まで上昇することを観察した。これより本研究では、II型糖尿病の特徴であるインスリン抵抗性の惹起に関連するアディポサイトカインの変動を介して、鉄欠乏が生活習慣病の危険因子となる可能性について検討した。2009年度の研究では、GKラットにおける食餌誘導性鉄欠乏による耐糖能異常の促進が示された。鉄欠乏では、肝臓のビタミンA放出障害により代謝性のビタミンA欠乏状態を呈することが知られている。ビタミンAとその輸送担体は、ともにエネルギー代謝に影響を及ぼすことから、2010年度は鉄欠乏ラットと食餌性ビタミンA欠乏ラットの血中アディポサイトカインの変動を比較し、鉄欠乏により誘導される耐糖能異常の機構について検討を行った。鉄欠乏ラットでは、インスリン抵抗性を促進する炎症性サイトカインの増加と、インスリン感受性促進因子であるレプチンとアディポネクチンの低下を観察した。これらは、鉄欠乏による脂質代謝の変動および生体内脂質過酸化の亢進を反映したものと考えられた。ビタミンA欠乏ラットでは、TNFαの増加傾向およびレプチンの低下が観察されたが、鉄欠乏群ほどの顕著な差ではなかった。インスリン抵抗性促進因子であるRBP4は、ビタミンAの利用低下を反映して、両群とも低値を示した。以上より、鉄欠乏およびビタミンA欠乏で、ともにインスリン抵抗性に関連するアディポサイトカインの変動がみられたが、その項目は完全には一致せず、それぞれが独自の要因により耐糖能異常を呈するものと考えられた。本研究から、糖尿病の栄養管理において、ビタミンAおよび鉄栄養の充足が重要であることが示された。

報告書

(3件)
  • 2010 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] ビタミンAラットにおけるアディポサイトカインの変動とインスリン抵抗性2011

    • 著者名/発表者名
      池田涼子、畠中千鶴、谷政八
    • 雑誌名

      仁愛大学研究紀要人間生活学部篇 2巻

      ページ: 1-9

    • 関連する報告書
      2010 研究成果報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] ビタミンA欠乏ラットにおけるアディポサイトカインの変動とインスリン抵抗性2011

    • 著者名/発表者名
      池田涼子
    • 雑誌名

      仁愛大学研究紀要 人間生活学部篇

      巻: 2 ページ: 1-9

    • NAID

      110009470494

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] The iron deficiency promotes insulin resistance through a change of adipocytokines circulation in rats.2012

    • 著者名/発表者名
      Ryouko IKEDA, et al.
    • 学会等名
      The 16th International Congress of Dietetics in Sydney
    • 発表場所
      Australia(発表予定)
    • 関連する報告書
      2010 研究成果報告書
  • [図書] ビタミンの科学と最新応用技術2011

    • 著者名/発表者名
      糸川嘉則監修
    • 出版者
      CNC出版(発表予定)
    • 関連する報告書
      2010 研究成果報告書
  • [備考] ホームページ等

    • 関連する報告書
      2010 研究成果報告書

URL: 

公開日: 2009-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi