研究課題/領域番号 |
21720320
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 神戸大学 (2010-2012) 東京外国語大学 (2009) |
研究代表者 |
齋藤 剛 神戸大学, 大学院・国際文化学研究科, 准教授 (90508912)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2012年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2011年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2010年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2009年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 人類学 / 先住民 / モロッコ / ベルベル / アマズィグ / イスラーム / アマズィーグ |
研究概要 |
本研究課題は、北アフリカにおける先住民運動の一つと目されるアマズィグ運動について、とくにモロッコを対象地域として、その成立と展開や活動実態、運動が抱える問題、一般住民の社会・宗教生活との離接関係を、現地調査および植民地支配期以降の文書資料をもとに、人類学的観点から明らかにしようとするものである。その多様な活動の実態については、とくに王立アマズィグ学院における標準アマズィグ語策定や、運動における歴史観、故郷観、宗教観を例として明らかにした。一般住民の社会・宗教生活との関係性については、モロッコ南部出身で、モロッコ有数の商業民として知られるベルベル系シュルーフを事例として、彼らの多くにとって宗教的帰属に基づくアイデンティティーが重要な意味を有していること、翻って運動からは距離を取る一因となっていることを明らかにした。そのようなムスリムとしての帰属意識が端的に現れているのが、故郷を中心舞台として展開している新たな社会運動としてのマドラサ(伝統的イスラーム教育機関)の復興である。本研究では、既存のアマズィグ運動研究ではあまり顧みられることのない、そのようなマドラサ復興運動に目を向けることで、アマズィグ運動の動きとは異なるアイデンティティー運動の可能性を明らかにした。この他、既存の人類学的ベルベル研究の動向の整理と総括、アマズィグ運動が展開する中で再編されている地域概念、あるいは運動を駆動する民族の差異を際立たせる認識の批判的検討など、理論面でも研究を進めている。 (1) Historical process of the development of the Amazigh movement in Morocco (3) Characteristics of the activists' perspectives on language, history, homeland, and religion (5) The Madrasa (traditional Islamic school) revival movement among the southern Moroccan Berbers as their new identity movement, and the possibility of it reconfigurating local society
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