研究概要 |
スピン量子数S=1/2の籠目格子反強磁性体である,Rb_2Cu_3SnF_<12>およびCs_2Cu_3SnF_<12>について,磁気測定や中性子散乱等の手法を用いて,基底状態と磁気励起スペクトルを明らかにした. Rb_2Cu_3SnF_<12>については,基底状態が非磁性の風車型Valence Bond Solid状態となっていることが分かった.一方Cs_2Cu_3SnF_<12>についてはまだ研究が進行中だが,基底状態は磁気的で,磁気相転移点のT_N=20K以下でq=0構造と呼ばれる磁気構造をとっていることが分かった.現在詳しい磁気構造と,スピン波の分散関係を解析中である.
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