金属錯体モジュールを利用した新規p53阻害剤の開発

• 研究課題/領域番号: 21791218
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 放射線科学
• 研究機関: 東京理科大学
• 研究代表者: 森田 明典 東京理科大学, 理工学部, 助教 (90334234)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• 研究課題ステータス: 完了 (2010年度)
• 配分額: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円); 2010年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2009年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
• キーワード: p53阻害剤 / 放射線防護剤 / 亜鉛キレート化剤 / DNA損傷 / アポトーシス / 金属錯体

研究概要

本研究では、p53阻害に有効な亜鉛キレート化剤に、p53結合性モジュールを付加し、p53への特異性を高めた放射線防護剤の開発を目指した。5種の候補亜鉛キレート化剤の活性評価を行い、p53依存性アポトーシス抑制効果が最も高いキレート化剤としてBispicenを見出した。さらに、このBispicenにp53特異的結合ペプチドを付加したハイブリッド化合物を合成し、Bispicen単体よりも毒性の少ないp53阻害剤の開発に成功した。

研究成果

• [雑誌論文] Cycloheximide suppresses radiation-induced apoptosis in MOLT-4 cells with Arg72 variant of p53 through translational inhibition of p53 accumulation. (2011)
  • 著者名/発表者名: A.Ito, A.Morita, S.Ohya, S.Yamamoto, A.Enomoto, M.Ikekita.
  • 雑誌名: J.Radiat.Res. Article first published online
  • NAID: 10028111380
  • 査読あり
• [雑誌論文] Cycloheximide suppresses radiation-induced apoptosis in MOLT-4 cells with Arg72 variant of p53 through translational inhibition of p53 accumulation (2011)
  • 著者名/発表者名: Ito, A., et al.
  • 雑誌名: Journal of Radiation Research 巻: (Article first published online(Mar.31, 2011)(web上にて公開))
  • 査読あり
• [雑誌論文] 科学教養講座「バナデート:アポトーシスを抑える新しいタイプの放射線防護剤」 (2010)
  • 著者名/発表者名: 森田明典、大谷聡一郎
  • 雑誌名: 理大科学フォーラム 27(12) ページ: 28-33
  • NAID: 40017411562
• [雑誌論文] バナデート:p53依存性アポトーシス制御による新しいタイプの放射線防護剤 (2010)
  • 著者名/発表者名: 田中薫、王冰、森田明典、池北雅彦
  • 雑誌名: 放射線科学 53(11) ページ: 15-19
  • NAID: 40019063787
• [雑誌論文] バナデート:p53に作用する新しいタイプの放射線防護剤 (2010)
  • 著者名/発表者名: 森田明典、山元真一、池北雅彦、王冰、田中薫
  • 雑誌名: RADIOISOTOPES 59 ページ: 459-462
  • NAID: 10026799933
  • 査読あり
• [雑誌論文] Sodium orthovanadate inhibits p53-mediated apoptosis. (2010)
  • 著者名/発表者名: A.Morita, S.Yamamoto, B.Wang, K.Tanaka, N.Suzuki, S.Aoki, A.Ito, T.Nanao, S.Ohya, M.Yoshino, J.Zhu, A.Enomoto, Y.Matsumoto, O.Funatsu, Y.Hosoi, M.Ikekita.
  • 雑誌名: Caneer Res. 70 ページ: 257-265
  • 査読あり
• [雑誌論文] Edaravone, a known free radical scavenger, enhances X-ray-induced apoptosis at low concentrations. (2010)
  • 著者名/発表者名: N.Sasano, A.Enomoto, Y.Hosoi, Y.Katsumura, Y.Matsumoto, A.Morita, K.Shiraishi, K.Miyagawa, H.Igaki, K.Nakagawa.
  • 雑誌名: Cancer lett. 293 ページ: 53-57
  • 査読あり
• [雑誌論文] Design and synthesis of a fluorescent probe for Zn2+, 5,7-bis(N,N-dimethylaminosulfonyl)-8-hydroxyquinoline-pendant 1,4,7,10-tetraazacyclododecane and Zn2+-dependent hydrolytic and Zn2+-independent photochemical reactivation of its benzenesulfonyl-caged derivative. (2010)
  • 著者名/発表者名: R.Ohshima, M. Kitamura, A. Morita, M.Shiro, Y.Yamada, M.Ikekita, E.Kimura, S.Aoki.
  • 雑誌名: Inorganie Chem. 49 ページ: 888-899
  • 査読あり
• [雑誌論文] Edaravone, a known free radical scavenger, enhances X-ray-induced apeptosis at low concentrations (2010)
  • 著者名/発表者名: Sasano, N., et al.
  • 雑誌名: Cancer letters 巻: VOL.293 ページ: 53-57
  • 査読あり
• [雑誌論文] バナデート:p53に作用する新しいタイプの放射線防護剤 (2010)
  • 著者名/発表者名: 森田明典, 他
  • 雑誌名: RADIOISOTOPES 巻: 59巻 ページ: 459-462
  • NAID: 10026799933
  • 査読あり
• [雑誌論文] バナデート:アポトーシスを抑える新しいタイプの放射線防護剤 (2010)
  • 著者名/発表者名: 森田明典、大谷聡一郎
  • 雑誌名: 理大科学フォーラム 巻: 27巻 ページ: 28-33
• [雑誌論文] バナデート:p53依存性アポトーシス制御による新しいタイプの放射線防護剤 (2010)
  • 著者名/発表者名: 田中薫、王冰、森田明典、池北雅彦
  • 雑誌名: 放射線科学 巻: 53巻11号 ページ: 15-19
  • NAID: 40019063787
• [雑誌論文] Sodium orthovanadate inhibits p53-mediated apoptosis (2010)
  • 著者名/発表者名: Morita, A., et al.
  • 雑誌名: Cancer Research VOL.70 ページ: 257-265
  • 査読あり
• [学会発表] Vanadate : anovel type of radioprotector acts by inhibiting both transcription-dependent and transcription-independent p53 apoptotic pathways. (2010)
  • 著者名/発表者名: Akinori Morita.
  • 学会等名: 5th TUS International Collaboration Workshop
  • 発表場所: Hotel Metropolitan Edmont(東京都)
  • 年月日: 2010-12-06
• [学会発表] Vanadate : a novel type of radioprotectox acts by inhibiting both transcription-dependent and transcription-independent p53 apoptotic pathways (2010)
  • 著者名/発表者名: Akinori Morita
  • 学会等名: 5th TUS International Collaboration Workshop
  • 発表場所: Hotel Metropolitan Edmont(東京都)
  • 年月日: 2010-12-06
• [学会発表] オルトバナジン酸ナトリウムによるp53転写非依存性アポトーシス抑制機構および放射線防護効果 (2010)
  • 著者名/発表者名: 森田明典, 他
  • 学会等名: 日本放射線影響学会第52回大会
  • 発表場所: 広島市南区民文化センター(広島県)
  • 年月日: 2010-11-12
• [学会発表] 放射線誘発アポトーシスの分子機構とそれを利用した防護剤に関する研究(日本放射線影響学会奨励賞受賞講演) (2010)
  • 著者名/発表者名: 森田明典
  • 学会等名: 日本放射線影響学会第53回大会
  • 発表場所: 京都テルサ(京都府)
  • 年月日: 2010-10-21
• [学会発表] p53分子内の亜鉛イオン結合部位を標的とする新規阻害剤の開発 (2010)
  • 著者名/発表者名: 大谷聡一郎、森田明典, 他
  • 学会等名: 日本放射線影響学会第53回大会
  • 発表場所: 京都テルサ(京都府)
  • 年月日: 2010-10-21
• [学会発表] p53転写非依存性アポトーシス誘導経路に特異的に作用する亜鉛キレート化剤の作用機構解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 内田孝俊、森田明典, 他
  • 学会等名: 日本放射線影響学会第53回大会
  • 発表場所: 京都テルサ(京都府)
  • 年月日: 2010-10-21
• [学会発表] 放射線誘発アポトーシスの分子機構とそれを利用した防護剤に関する研究 (2010)
  • 著者名/発表者名: 森田明典
  • 学会等名: 日本放射線影響学会第53回大会
  • 発表場所: 京都テルサ(京都府)(日本放射線影響学会奨励賞受賞講演)
  • 年月日: 2010-10-21
• [学会発表] タンパク質合成阻害剤シクロヘキシミドを用いたMOLT-4細胞におけるp53依存性放射線誘発アポトーシス経路の解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 伊藤あずさ、森田明典, 他
  • 学会等名: 日本放射線影響学会第53回大会
  • 発表場所: 京都テルサ(京都府)
  • 年月日: 2010-10-20
• [学会発表] オルトバナジン酸ナトリウム(バナデート)は、マウスにおいて全身照射後の障害に対して有効な緩和剤(Mitigator)である (2010)
  • 著者名/発表者名: 王冰、田中薫、森田明典, 他
  • 学会等名: 日本放射線影響学会第53回大会
  • 発表場所: 京都テルサ(京都府).
  • 年月日: 2010-10-20
• [学会発表] オルトバナジン酸ナトリウム(バナデート)は、マウスにおいて全身照射後の障害に対して有効な緩和剤(Mitigator)である (2010)
  • 著者名/発表者名: 王冰、田中薫、森田明典, 他
  • 学会等名: 日本放射線影響学会第53回大会
  • 発表場所: 京都テルサ(京都府)
  • 年月日: 2010-10-20
• [学会発表] バナデート:p53転写依存性・非依存性両経路に作用する新しいタイプの放射線防護剤 (2010)
  • 著者名/発表者名: 森田明典
  • 学会等名: 放医研研究会講演会
  • 発表場所: 放射線医学総合研究所(千葉県)
  • 年月日: 2010-06-29
• [学会発表] 亜鉛イオン(II)との錯体生成によって活性化されるアポトーシス誘導剤の設計と合成 (2010)
  • 著者名/発表者名: 青木伸、中村有香里、塚本雅登、高澤涼子、森田明典, 他
  • 学会等名: 日本薬学会第130年会
  • 発表場所: 岡山県
  • 年月日: 2010-03-29
• [学会発表] オルトバナジン酸ナトリウムによるp53転写非依存性アポトーシス抑制機構および放射線防護効果 (2009)
  • 著者名/発表者名: 森田明典, 他
  • 学会等名: 日本放射線影響学会第52回大会
  • 発表場所: 広島市南区民文化センター
  • 年月日: 2009-11-12
• [備考] ホームページ等
• [備考] 東京理科大学受賞紹介
  • URL: http://www.rs.noda.sut.ac.jp/~masalab/CRO9.html
• [備考] 東京理科大学ニュース紹介
  • URL: http://www.tus.ac.jp/news/news.php?20101215120520
• [備考] 放射線医学総合研究所プレス発表
  • URL: http://www.tus.ac.jp/news/news.php?20100301144955
• [備考] 報道関連情報
  • URL: http://www.nirs.go.jp/information/press/2009/02_12.shtml
• [備考] (1)平成23年4月28日号『週間新潮』47-48頁,ビール?アサリ?「放射線防護食品」は何が効くのか
• [備考] (2)平成22年3月26日付『日刊工業新聞』
  • URL: http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720100326eaab.html
• [備考] (3)平成22年2月26日付『科学新聞第3281号』以上の3誌において、Cancer Research誌発表の研究内容であるバナデートの強力な放射線防護効果について掲載、報道された。
• [備考]
  • URL: http://www.rs.noda.sut.ac.jp/~masalab/CR09.html
• [備考]
  • URL: http://www.nirs.go.jp/information/press/2009/02_12.shtml
• [備考]
  • URL: http://www.tus.ac.jp/news/news.php?20100301144955
• [備考]
  • URL: http://www.tus.ac.jp/news/news.php?20101215120520
• [備考]
  • URL: http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720100326eaab.html
• [備考]
  • URL: http://www.rs.noda.sut.ac.jp/~masalab/CR09.html