研究概要 |
【背景】カンジダは義歯性口内炎のようなカンジダ関連病変を引き起こすことが知られており,近年では原因不明である舌痛症もカンジダの関連病変と指摘される.本研究成果は病因となるC. albicansが菌糸型に変化を制御することにより,口腔内におけるカンジダ関連病変を効率的に抑止する治療方法に結びつくことを示した.すなわち慢性的にカンジダ関連に悩まされる患者は,既存のカンジダ除去治療を受けたのちに, 9-12時間間隔で口腔内清掃をおこなうことで口腔内残留のカンジダほぼ全ての問題を改善できる可能性がある.この発見は,慢性化したカンジダ関連疾患患者が,既存の薬物療法や物理的な対処(義歯の再製)のみならず,患者自身で疾病を制御できる道筋を見いだすものである.
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