研究概要 |
頭頸部痛患者と顎関節症患者を比較し,鑑別に有用となるデータを検索した.本研究の結果から,習慣性開閉口運動を行わせる際,一番はじめの開口時には頭部と下顎の動き始めるタイミングが健常者と比較して,顎関節症IIIa型患者の方が早く動き始めていた(Cranio 2012, 272-279)他の研究グループでは,健常者と比較して,鞭打ち症患者では頭部が遅く動き始めるという研究結果と合わせると,本研究の結果は,顎関節症IIIa型患者と鞭打ち症患者の鑑別に有用となる可能性が考えられる.さらに,顎関節症患者の頭部回転中心については,これまで報告がないが,健常者と比較し,その頭部回転中心がばらつく傾向のあることが明らかになった(Journal of Biomedical Graphics誌に報告予定).
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