研究概要 |
多大なエネルギーを消費する空調システムの省エネルギーを達成するためには,運用段階においてシステムの運転設定値を最適化することが重要である.しかし,既往研究による最適化は,建物や空調二次側システムの応答を考慮していない部分最適化である場合が多く,システム全体でみると厳密な最適解ではない.そこで,建築と空調設備システムの相互作用を考慮した動的な最適化問題として運転設定値を見出す新たな手法を開発した.建物と設備の相互作用を解くことができるシステムシミュレーションを開発して省エネ効果を検証したところ,本手法による動的最適化により,従来の最適化手法に比べて更に約3~13%エネルギー消費量を削減できることが判った.
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