| 研究概要 |
DNA二本鎖損傷応答に必須の翻訳後修飾であるヒストンユビキチン化を抑制する分子としてOTUB1を同定した.OTUB1がヒストンユビキチン化を抑制する分子機構は,驚くべきことに脱ユビキチン化ではなく,ヒストンユビキチン化を担うE3であるRNF168とともに機能するE2ユビキチン結合酵素UBC13の活性阻害による抑制であると判明した.また,OTUB1はヒストンユビキチン化の調節によりDNA修復を制御していることも明らかとした.この研究によりOTUB1がDNA損傷応答を制御することを世界で初めて示すとともに,脱ユビキチン化酵素による脱ユビキチン活性非依存生のユビキチン化反応抑制という新たな分子機構を世界で初めて示した.また,OTUB1とUBC13との結合がDNA損傷応答を増強するための薬剤標的となり得ることも示した.
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