研究課題/領域番号 |
21H00729
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
植杉 威一郎 一橋大学, 経済研究所, 教授 (40371182)
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研究分担者 |
眞鍋 雅史 嘉悦大学, 経営経済学部, 教授 (20537071)
平賀 一希 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (40528923)
吉野 直行 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 名誉教授 (50128584)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 地域金融 / COVID-19 / 中小企業金融 / 資金循環 / 効率性 / 貸出市場 / Covid-19 |
研究開始時の研究の概要 |
地域経済で大きな役割が期待される地域金融機関は、地域金融市場の構造変化の中で変革が求められている。少子高齢化による人口構造の変化が、地方企業の生産活動低下をもたらし、借入需要の減退へと結びついている。本研究課題では「貸出市場をどのように捉えるか」「預金を受け入れて貸し出す金融機関は地域金融市場でどのような仲介機能を発揮しているか」「個々の金融機関や地域金融市場は、地域経済にどのような影響をもたらしているか」という3つの問いに答えることを目指す。
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研究実績の概要 |
研究1から研究5に至るまでの各項目について研究を推進した。地域金融市場における競争度の計測・市場範囲の再画定(研究1)、預金・貸出を通じた地域間・地域内の資金循環指標の作成(研究2)、競争度が資金調達環境に及ぼす影響(研究3)、地域間資金循環、競争度、市場の効率性との連関(研究4)、COVID-19感染拡大が地域金融市場の効率性に及ぼす影響(研究5)それぞれを章に含む日本語の書籍を『中小企業金融の経済学 金融機関の役割 政府の役割』という題名で、2022年6月に日本経済新聞出版より刊行した。この本に基づく成果発表を各所において行い、研究成果の広報に努めた。同書は学術面で評価を受け、植杉は、同書もしくは同書を含む研究業績を対象として、2022年度商工総合研究所中小企業研究奨励賞本賞(商工総合研究所, 2023年3月)、第29回全国銀行学術研究振興財団賞(全国銀行学術研究振興財団, 2022年12月)、第65回日経・経済図書文化賞(日本経済新聞社・日本経済研究センター, 2022年11月)を受賞するに至った。また、同書は、週刊ダイヤモンドが毎年選定する今年のベスト経済書(2022年)において第2位、日本経済新聞社のエコノミストが選ぶ経済図書ベスト10で第7位(2022年12月24日)、週刊東洋経済のpickup book12(ベスト経済書・経営書で上位5位の次に位置づけられる12冊の中の1つ)に選ばれた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの研究成果をまとめた日本語の書籍が日経・経済図書文化賞を受賞するなど、学術的に評価を受けているため。
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今後の研究の推進方策 |
研究1から研究5に至るまでの各項目について研究を引き続き推進する。特に重要なことは、銀行・店舗レベルでの貸出・預金に関する情報を入手した上で、地域金融市場における競争度の計測、預金・貸出を通じた地域間・地域内の資金循環指標の作成といった研究1と2に関する取り組みを進める点である。これについては、金融庁におけるデータへのアクセスが再び可能になったことから、今後鋭意研究を進める予定である。
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