研究課題/領域番号 |
21H00763
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 大阪経済大学 |
研究代表者 |
浅田 拓史 大阪経済大学, 情報社会学部, 准教授 (30580823)
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研究分担者 |
上總 康行 福井県立大学, 地域経済研究所, 研究員 (20121494)
吉川 晃史 関西学院大学, 商学部, 教授 (20612930)
足立 洋 県立広島大学, 地域創生学部, 准教授 (60585553)
篠原 巨司馬 福岡大学, 商学部, 教授 (90580168)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | マネジメント・コントロール / 管理会計変化 / ROIC経営 / アメーバ経営 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、コントロール・システムが経営者のみならず従業員にとって使い勝手の良いものとなるための条件について、コントロール要素間のバランスや従業員の能力といった視点から探究しようとするものである。高いレベルのコントロール・システムを運用するためには,高いレベルの組織能力や卓越した戦略が必要となると考えられ,このようなコントロール要素間のバランスをいかに保つか、その欠如をいかに乗り越えるかといった問題を明らかにすることを目指している。綿密なフィールド調査による高質なデータの収集と分析により、このような諸課題に取り組む。
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研究実績の概要 |
2022年度は,調査の受け入れ態勢の整ったリサーチ・サイトにおいて、国内主要拠点に勤務する従業員に対するオンライン調査を中心に、インタビュー調査を実施した。また、タイに所在する事業所について、調査の受け入れ可能となった1つについて訪問調査を実施した。これらから得られたデータに、過年度に入手したデータを加えて、検討を行っている。同時に、主に職場における自己決定理論を基礎とした研究やコントロール・システムに関する文献調査を中心とした概念的検討を中心に研究を推進した。とりわけ、従業員の自律的動機づけを高め、創造性の発揮を可能とするようなコントロールのあり方について、検討を行った。このほか、複数のプロジェクトに関し、成果をまとめたものを2023年度に公表すべく、月1回程度のペースで検討会をオンラインと対面のハイブリッド形式で継続的に実施している。 この成果は、雑誌『會計』に「創造性を支援するコントロール・システム」と題した論文を掲載している。ここでは、コントロール・システムの補完性に関する先行研究をふまえ、異なるタイプの創造性との関係においてどのようなコントロール要素の組み合わせが有効となるかを論じている。同様に、多元的な創造性とコントロール・システムの補完性に着目して、過去に得られた経験的データをもとに研究成果を取りまとめ,13th Conference on New Directions in Management Accounting(Lisbon, Portugal)において報告をおこない、国外の研究者からフィードバックを得た。ここでは、アメーバ経営のようなコントロール・システムが、現場改善に必要な従業員の創造性を支援するうえで、能力コントロールや文化コントロールとの補完性が重要となることを明らかにしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍の下で、当初予定した対象へのすべての調査は実施できていないものの、オンライン調査や文献調査を追加的に実施することで対応している。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は最終年度となるため、研究成果を書籍等にまとめて発表する予定である。また、研究成果を論文として,スウェーデンにおいて開催される国際学会において研究報告を実施し、フィードバックを得ることにより、議論を洗練させたいと考えている。その後、海外の学術誌への投稿を行いたいと考えている。
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