研究課題/領域番号 |
21H00770
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
村山 留美子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20280761)
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研究分担者 |
稲原 美苗 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (00645997)
内山 巌雄 公益財団法人ルイ・パストゥール医学研究センター, その他部局等, 研究員(移行) (20151897)
藤長 愛一郎 大阪産業大学, 工学部, 教授 (40455150)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2021年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | リスク認知 / COVID-19 / 調査 / 社会調査 / リスクコミュニケーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について,そのリスクに対する市民の認知とその構造を明らかにするとともに,その世界的流行が,日本社会全体の「リスク観」に与えた影響を明らかにすることである。社会調査手法を用い, COVID-19に対する市民のリスク意識等について検討するとともに,これまで継続して観察を行ってきた市民の各種事象のリスク認知や対応行動について,感染症流行に伴う構造の変動を探索し,その変動を明らかにする。以上より,市民のリスクに対する意識についての新たな知見と感染症流行の影響を明らかにし,合意形成の現場に必要な新たなコミュニケーションに資する知見の集積を行う。
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研究成果の概要 |
新型コロナウイルス感染症に関わるリスクに対する認知を検討すると共に,これまでに知見を得ているリスク項目について,その変化を明らかにするオンライン調査を実施した。新型コロナウイルス感染症については,同様にコロナウイルスの新興感染症であった重症急性呼吸器症候群(SARS)の2005年のデータと比較すると,個人,社会に対して危険があると認知をする人の割合はいずれも高く,日本人での発症者のなかったSARSと比較して高いリスク認知が認められた。一方,過去のデータと比較して,一部の事象に対するリスク認知が低下していることが確認されたことから,その変動の詳細について検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
COVID-19の流行により,市民は新興感染症やその対策に伴う多くのリスクについて考え,対応行動を行わざるを得なくなった。世界的な感染症リスクの経験が,もし市民の持つリスク観を変化させているとすれば,現在の社会におけるリスクベースの基準や規制などは,それによって変更を余儀なくされる可能性もある。本課題では,日本全体のリスク観が新興感染症流行下でどのように変動したかを過去のデータに照らして検討を行い,COVID-19流行下においてリスク認知に関する変化は認められるが,その影響は限定的であり,その特性を加えた影響を考慮することが必要であることを明らかにし,今後のリスク対策に資する知見を得た。
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