研究課題/領域番号 |
21H01578
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
西本 哲也 日本大学, 工学部, 教授 (30424740)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 自動車安全 / 救命救急 / 傷害予測 / 事故自動緊急通報システム / 事故自動通報システム |
研究開始時の研究の概要 |
自動車交通事故での重症者の早期救護を目的として,事故が発生した直後に怪我の大きさを予測する「現場救急傷害予測アルゴリズム」をオーストラリアの事故データに基づいて開発する.そして,現場救急傷害予測アルゴリズムの定量情報に基づき救急隊員や警察官が早期に搬送を判断できるようにする.現場救急傷害予測アルゴリズムは,事故発生地点の速度制限等の情報に基づいて傷害程度を予測することを目指しており,世界の交通事故死亡者の低減のためのシステム構築に役立つように開発する.
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研究成果の概要 |
早期救命を目指した事故自動緊急通報システムは治療開始までの時間が重要にもかかわらず,これまで時間をリスクファクタとした傷害予測アルゴリズムの開発研究はない.本研究では,大規模な交通事故統計データに基づく傷害予測アルゴリズムをベースモデルとし,病院までの搬送に要した時間をリスクファクタに加えた傷害予測アルゴリズムを構築した.構築にあたっては,南オーストラリア州の重傷事故データベースを活用し,搬送時間と死亡重傷率の関係を分析した.そしてこの関係をオッズ比として定量化した後に回帰係数に換算し,ベースとしたアルゴリズムに追加することで,搬送時間をリスクファクタとする傷害予測アルゴリズムを構築した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
救命救急センターに搬送すべき重症交通事故であった場合,治療開始までの時間を短縮することができれば,死亡リスクを大きく削減できる.本研究の傷害予測アルゴリズムを用いることにより,搬送時間が長期化することで重症となる可能性が高い負傷者に対して早期搬送を促すことが可能となり,救命率の向上に寄与できるものと考える.本研究で定量化した搬送時間が死亡重傷リスクに及ぼす影響は,国や地域に依存するものではないため,日本の傷害予測アルゴリズムに混成が可能である.
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