研究課題/領域番号 |
21H01725
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
田中 祐圭 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (60533958)
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研究分担者 |
大河内 美奈 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (70313301)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 膜曲率認識タンパク質 / プロテオーム解析 / 生体膜の曲率認識タンパク質 / 曲率認識タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞内で見られる様々な曲面生体膜の構造制御は、細胞機能や疾病に関わる重要なバイオプロセスであり、構成される脂質やタンパク質などにより緻密に制御されている。中でも、特定の曲率をもつ曲面生体膜と相互作用し構造を制御する“曲率認識タンパク質”が重要な役割を果たす。応募者はこれまでに、異なる曲率の曲面生体膜材料を調製し、これらに対する比較相互作用解析に基づく、曲率認識タンパク質の網羅的な探索技術を開発した。本研究では、この技術を利活用することで新たな曲率認識タンパク質の探索と機能解析を推進し、細胞内で見られる複雑な生体膜曲面構造の制御機構の理解を目指す。
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研究成果の概要 |
細胞内で見られる様々な曲面生体膜の構造制御機構において、特定の曲率を持つ曲面生体膜と相互作用し、構造を制御する“膜曲率認識タンパク質”が重要な役割を果たす。代表者田中はこれまでに、この膜曲率認識タンパク質の網羅的な探索技術の開発を進めてきた。 本研究では、これまでに同定されてきた候補タンパク質の機能解析を実施し、標的タンパク質の曲率認識能の発現に寄与する脂質を特定した。さらに、原核細胞である大腸菌からも探索を進め、新規膜曲率認識タンパク質を特定し、膜曲率認識タンパク質の幅広い生物における普遍性について明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞形態と機能発現の相互関係が近年注目されている。本研究では、この細胞膜の構造を決める膜の曲率認識タンパク質を探索する手法を開発し、この手法が大腸菌などの原核生物にも適用できることを示した。また、がん細胞から同定されたタンパク質が曲率認識能の発現に重要な役割を果たす脂質分子を特定した。今後、これらの機能をさらに詳細に明らかにすることで、がんマーカーやがんの悪性度の指標となるようなタンパク質が同定できることが期待される。このような技術が報告された例はなく、今後、様々な生物から膜構造を決めるタンパク質が見つかり、病気の原因となるタンパク質などを特定できると期待される。
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