研究課題/領域番号 |
21H01947
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
小島 隆彦 筑波大学, 数理物質系, 教授 (20264012)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | ルテニウム-オキソ錯体 / プロトン共役電子移動 / 遷移状態制御 / 溶媒効果 / 電子移動特性 / ルテニウム-オキソ錯体 / ルテニウムーオキソ錯体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、主に[RuIV(O)(MeBPA)(bpy)]2+ (MeBPA = N-methyl-N,N-bis(2-pyridylmethyl)amine, bpy = 2,2’-bipyridyl) を用いる。溶媒の極性と粘性をパラメータとして、反応の選択率、速度論的解析によって求められる各種パラメータを総括的に議論する。これらの議論を通じて、反応の遷移状態がどのような要因で制御され、反応の選択性が発現するかについての基礎的知見を提供する。さらに、電子移動反応と水素移動反応における反応性を新しい視点で関連づけ、水素移動反応の本質的理解に貢献する。
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研究成果の概要 |
ルテニウム(II)-アクア錯体をプロトン共役電子移動酸化して、ルテニウム(IV)-オキソ錯体を合成し、その有機化合物の酸化反応における反応性を精査した。まず、第二配位圏にピバルアミド部位を導入し、ルテニウム(IV)-オキソ錯体のオキソ配位子とアミドN-Hプロトンとの水素結合形成が、アルケンのエポキシ化の遷移状態を制御し、反応を促進することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
豊富な天然資源から有用な有機化合物を、高効率かつ高選択的に生成させるための方策として、金属錯体触媒による基質酸化反応が盛んに研究されている。その中で、金属錯体の第2配位圏による反応制御は、金属酵素にも見られる重要な方策として注目されている。本研究の成果は、第2配位圏における水素結合が、高原子価オキソ錯体の反応性の向上を可能にする要因となることを明らかにした点で重要である。また、Ru(IV)=O錯体のC-H酸化反応性と電子移動特性の相関に関する新たな知見は、今後の金属錯体によるC-H酸化反応の遷移状態制御を考える上で重要な礎となる。
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