研究課題/領域番号 |
21H02070
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
平井 剛 九州大学, 薬学研究院, 教授 (50359551)
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研究分担者 |
上村 春樹 長崎大学, 熱帯医学研究所, 客員准教授 (60184975)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | シアル酸 / シアリダーゼ / 阻害剤 / 分子設計 / 触媒的合成 / 酸化的カップリング / グリコシル化 |
研究開始時の研究の概要 |
生体内の糖鎖を切断する糖加水分解酵素は、生命活動に重要な働きをしているものが多く、数々の疾患に関与することが知られている。本研究は、その中でも糖鎖の末端にしばしば見られるシアル酸を切断するシアリダーゼに着目し、シアリダーゼの酵素活性を抑制できる阻害剤の開発に挑むものである。本研究の目的は、「遷移状態」+「基質」のハイブリッドアナログという新しい分子設計コンセプトによって、既存の阻害剤が効果的でないシアリダーゼに対する阻害剤を開発することである。
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研究成果の概要 |
本研究は、糖鎖の末端に見られるシアル酸を切断するシアリダーゼに着目し、シアリダーゼの酵素活性を抑制できる阻害剤の開発に挑んだ。私達が見出した「遷移状態」+「基質」のハイブリッドアナログという新しい分子設計コンセプトによって、既存の阻害剤が効果的でないシアリダーゼに対する阻害剤を開発することを目的とした。本研究期間で、新規阻害剤の大元となる化合物の合成化学的基盤を確立し、種々の誘導体合成を実現した。さらに、これまでに効果的な阻害剤が存在しなかった酵素Aに対する阻害剤も見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シアリダーゼは、インフルエンザ治療薬の標的酵素として長年研究対象となっており、いくつかの阻害剤が臨床応用されている。今後の変異インフルエンザの出現を考慮すると、これまでとは異なる化学構造を有する阻害剤開発は急務である。本研究では、これら重要なシアリダーゼに加え、ある疾患に関与する酵素Aに対する阻害剤開発を実現しており、社会的意義は高い。さらに独自の分子設計概念を起点とし、さらに高度な有機化学を駆使した化合物合成も実現しており、学術的にも重要な研究である。
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