研究課題/領域番号 |
21H02140
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
稲垣 成矩 九州大学, 医学研究院, 助教 (30827952)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
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キーワード | 嗅神経細胞 / 嗅覚受容体 / アロステリック効果 / アロステリック / 相乗効果 / 順応 / 嗅上皮 / アロステリック相互作用 / 匂い / エンハンサー / イメージング / 嗅覚 / 悪臭 |
研究開始時の研究の概要 |
しばしば“悪臭”と形容される匂いを足すと、それまでの香りよりも遥かに良い香りに変わることや、異なる香りに変わることがある。しかしながら、その具体的なメカニズムは明らかになっていない。そこで本研究では、低濃度の悪臭物質が、特定の嗅覚受容体の活動を相乗的に増強することで、動物の嗅覚を調整している可能性について検証する。本研究によって、悪臭が香りの引き立て役となるメカニズムが明らかになり、食品業界や香料業界における新規香料の開発につながると期待される。
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研究成果の概要 |
アロステリック効果とは、リガンド結合部位とは異なる別の部分に分子が結合することにより、受容体の活性が変化する現象を指す。本研究では、マウスにおける嗅神経細胞の匂い応答を調べることで、嗅覚受容体で匂い分子によるアロステリック効果が生じることを見出した。さらにin vitro再構成系アッセイによって、嗅覚受容体レベルで、実際にアロステリック効果が生じることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
異なる匂いを足し合わせると、元の匂いからは想像できない匂いになることがある。しかし、そのメカニズムについてはよく分かっていなかった。本研究成果により、匂いの足し合わせの法則性の一端が、嗅神経細胞・嗅覚受容体レベルで明らかになった。従って、匂いの足し合わせに関する情報処理の理解が今後一層進むと考えられる。また将来的には、調香師の知識や経験に基づかない匂いの設計にも繋がることが期待される。
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