研究課題/領域番号 |
21H02141
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
片倉 喜範 九州大学, 農学研究院, 教授 (50264106)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | エクソソーム / 腸脳相関 / miRNA / 加齢マウス / Caco-2細胞 / 臓器間相互作用 / マイクロアレイ / カルノシン / GABA / ブレインフーズ |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はこれまでに、脳機能改善効果が認められている食品が、腸管細胞から、細胞外小胞として知られるエクソソームの分泌を促し、そのエクソソームが神経細胞を活性化することを、細胞レベルの研究で明らかにしている。そこで本研究では、細胞間相互作用に寄与すると考えられているこのエクソソームに着目し、食品による腸脳相関活性化に対するエクソソームの寄与とそこに内包されるmiRNA、およびそれらに基づく腸脳相関活性化の分子基盤を、多面的なin vivo解析で明らかにするとともに、それをもとに、食品機能及びヒト脳機能を評価するための新たなシステムを構築することを目的とする。
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研究成果の概要 |
エクソソームを介して腸脳相関を活性化する食品の探索・同定を行い、数種の食品を腸脳相関活性化食品として同定した。これら食品は、in vitro細胞培養系において、腸管細胞を活性化し、神経細胞を活性化するエクソソームを分泌することが明らかとなった。さらに、これら食品を加齢マウスに投与後、新奇物体認識試験により視覚的認知記憶を評価した結果、いずれの食品も記憶機能を改善することが明らかとなった。さらにこれら食品をモデル食品として用いて、様々な多面的解析及び複合オミックス解析を通じて、これら食品の腸脳相関活性化仁関わるmiRNAの同定とそれらmiRNAにより活性化されるパスウェイの同定に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳機能を改善する食品に関しては、最近報告が増えてきつつある。しかしながら、それら食品の機能性の分子基盤を明らかにした例は少ない。本研究では、腸脳相関活性化作用を有する食品の分子基盤として、食品により誘導されるエクソソームを想定するものであり、極めて新規性が高く、食品の機能性に関する新たな可能性を示す研究といえる。今後は、脳機能改善に限らない、様々な食品の様々な全身性の機能を説明する分子基盤となりうることが期待される。
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