研究課題/領域番号 |
21H02163
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
岡崎 桂一 新潟大学, 自然科学系, 教授 (20270936)
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研究分担者 |
深井 英吾 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (00570657)
藤本 龍 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (60620375)
板橋 悦子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜花き研究部門, 主任研究員 (70783273)
吹野 伸子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜花き研究部門, グループ長 (70355626)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2021年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 春化 / ブラシカ / 遺伝子発現 / Brassica / QTL解析 / エピゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
植物の中には、開花に生育期間中に一定期間低温に遭遇する必要があり,この低温要求性は春化と呼ばれる。春化には、播種後、吸水した種子の段階で低温に感応する種子春化型(ハクサイ)と一定の大きさになった植物体が低温を感応する緑体春化型(キャベツ)がある。セイヨウナタネは両方の品種がある。本研究では、種によって異なる春化機構の解明を目的に、セイヨウナタネやキャベツの春化処理に対する遺伝子発現およびヒストン修飾の変化をゲノムワイドに調査する。また、種子春化×緑体春化型品種の交雑から育成したF2集団を用いて遺伝解析を行う。以上の研究から、春化反応に関わる種間,品種間差を決定する原因遺伝子を探索する。
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研究成果の概要 |
Brassica属のB. rapaとB. oleraceaはそれぞれ4種類、複二倍体であるB. napusは9種類のFLCパラログを持つ。これらの種の花成誘導には低温処理(春化)が必要であり、FLCパラログが関与している。Brassica属3種の春化機構をさらに解明するために、B. rapaではBrFLC5、B. oleraceaではBoFLC1遺伝子のトランスクリプトーム解析および塩基配列解析を実施した。また、B. napusでは春化要求性が異なる品種間で雑種後代を育成し、春化要求性を制御するQTLを同定した。さらに、DNAメチル化解析やChIP-seq解析のデータ解析が進行中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Brassica rapaでは, 310品種を用いたBrFLC5の塩基配列およびトランスクリプトーム解析により機能的なBrFLC5を有し、低温処理前に高い発現量を示す品種が明らかになった。これらの品種は晩抽性育種に利用できる可能性が示唆された。キャベツでは、トランスクリプトーム解析によりBoFLC1遺伝子の発現パターンの品種間差が明らかになったほか、B. napusでは、春化要求性を制御する新規のQTLを同定した。これらの結果は、。Brassica属3種の春化機構のさらなる解明に有用である。
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