研究課題/領域番号 |
21H02191
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
成澤 才彦 茨城大学, 農学部, 教授 (90431650)
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研究分担者 |
坂上 伸生 茨城大学, 農学部, 准教授 (00564709)
晝間 敬 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (20714504)
清水 将文 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (60378320)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
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キーワード | エンドファイト / 土着微生物 / 共生 / 土壌病害防除 |
研究開始時の研究の概要 |
植物に内生する根部エンドファイト(DSE) と土着微生物との共生系により圃場でも安定して土壌病害を抑制出来る新技術を提案する。まず環境中などからDSEと相互作用を示す有用なバクテリアを釣餌し、土壌病害に対して安定して抑制効果を示すDSE-バクテリア共生系を選抜する。次に共生や病害抑制など植物-DSE-バクテリア間の相互作用メカニズムを解明する。さらに、野外で植物の病害防除に最適な同共生系をコアとした土着微生物叢を把握することで実用化の基盤技術を構築する。
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研究成果の概要 |
DSEの有効性を強化するDSE-バクテリア共生系を選抜した。さらに、育苗時にはDSEと親和性バクテリアの供接種が有効であることを明らかにした。DSEおよびその親和性バクテリアを供接種することで、植物の生育が有意に促進され、植物根部にフロボノイド等の代謝物質の産生を上昇させることが推定された。 苗根部は、C. chaetospira処理により、根圏の菌類叢に変化が生じた。また、育苗時には、CcがV. simplexに比べ高い定着率を示したが、圃場では、むしろVsが高い値を維持した。また、両DSEで増える菌類やVsのみ、またはCcのみで増える菌類や細菌類が認められ、これらをリスト化した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
単独生物に注目するのではなく、植物-DSE-バクテリアを1つの系としてとらえ、その相互作用を明らかにし、利用することで、これまで圃場での効果が不安定であった有用微生物の利用技術にブレークスルーをもたらすことが出来る。さらに、我々が菌類として認識していた生物が、生態系では、いわば菌類とバクテリアの共生体として振る舞うという、これまでの菌類学の概念を覆し、新たな生物共生系の存在を示すことになる。
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