研究課題/領域番号 |
21H02310
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
吉永 育生 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, グループ長 (50414420)
|
研究分担者 |
中田 達 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, 主任研究員 (10584336)
島崎 昌彦 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, グループ長 (30355135)
木村 延明 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, 上級研究員 (40706842)
皆川 裕樹 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, 上級研究員 (70527019)
福重 雄大 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, 研究員 (80845850)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
|
キーワード | リアルタイム / 流出予測モデル / ANNモデル / 画像認識 |
研究開始時の研究の概要 |
低平地の水移動をリアルタイムで予測するシステムの開発である。対象とするスケールは数百から数千haの中・大規模な排水機場が担う面積とし、直近の実測水位と降雨及び降水短時間予報のデータを使って未来の流出現象を計算し、排水路の水位と氾濫を予測する。これにより、管理者が水利施設を操作することで、地区内の氾濫被害を最小化する、氾濫域を農地に限定し宅地を守る等のシナリオ分析が可能となるため、管理者が水利施設を行う上での操作を支援することが可能である。
|
研究実績の概要 |
佐賀県の低平地の農地を対象とした調査を継続し、浸水範囲周辺にて水位計やタイムラプスカメラ等によるデータ収集を継続するとともに、過去のデータの整理等に基づいてモデル開発等を実施した。個別のモデル開発状況については、次のとおり。 1)水路の水位と氾濫の予測:モデルやパラメータの調整および境界条件の設定等を完了し、2022年7月に発生した浸水を再現した。水路の水位については、変動傾向は概ね再現できたが、水位の最大値を過大評価する等の課題が明らかになった。 2)地区への流入量の予測:AIによる予測を行う際に精度向上のボトルネックとなる、教師データの質の改善に取り組んだ。教師データに周期性を含む場合の前処理手法を開発し、本手法の適用により数%の精度向上を確認した。 3)自流域からの短期流出の予測:1)のモデルにおいて、水路に接続する農地等を幅広な水路とみなしたモデル化を行い、高速で計算が可能であることを確認した。なお、実測の浸水範囲にかかるデータが十分得られなかったため、計算結果の検証は実施できていない。 4)画像認識による水門での水位、流量計測:開発中のシステムを用いて、ゲートの開度やゲートの上下流の水位を推測し、その結果を用いてゲートの下側を通過する流量を推測する手法を開発した。水位を推測する過程は、AIによるゲートや水面の認識、認識した箇所を3Dカメラで計測の2つのステップで実施されており、AIによる認識率と3Dカメラの計測精度のいずれも実用可能なレベルであった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度に現地調査が十分できなかったことによる遅れが各課題に僅かずつであるが残っており、これを完全に取り戻せていないため。
|
今後の研究の推進方策 |
各課題でわずかずつ遅れがあり、結果としてモデル間のデータの共有が十分ではない。そのため、各課題で開発中のモデルの完成度を高めることと並行して、モデル間のデータの共有を重点的に取り組む。
|