研究課題/領域番号 |
21H02320
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
濱中 大介 鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 准教授 (60399095)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 農産物の保存 / 食の安全 / 品質保持 / 微生物群集 / 殺菌 / 収穫後農産物 / 微生物叢 / 品質評価 / 安全性 / 多様性 / 鮮度 / 品質 / 多様性解析 / 安全性確保 / 農産物保存 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、収穫後農産物の品質管理に関して、生きているが培養が困難である難培養微生物群を含む全ての微生物をターゲットとし、これらが形成する群集構造の全容解明と、その相互作用に影響を及ぼす細胞間ネットワーク情報伝達物質の同定、さらには品質と生理活性に影響を及ぼす微生物群集を多様性解析によって網羅系統的に把握し、影響要因評価に基づいた、真の品質保持期間を高精度に評価することを目的とする。既往手法である分析学的に示される品質や生理活性評価に加えて、微生物の動態を収穫後農産物のシェルフライフ評価のための新たなツールとして確立することを目指す。
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研究成果の概要 |
保存中農産物について、そこに含まれる難培養性を含む細菌群集の動態について検証するとともに、農産物そのものの品質・鮮度の変化および関連遺伝子の発現解析、ならびにストレスを受けた微生物の損傷や回復後の増殖特性について検討した。細菌群集は、青果物の保存環境の違いにより、培地検出される生菌数が同等でも、属種は大きく変動することが明らかとなった。また、物理的ストレス付与によって生じた微生物の損傷は、その回復には界面活性剤の存在に影響された。このような損傷によって生じた各種の高分子群は近赤外分光によって測定が可能であったことから、微生物の損傷状態の簡易的かつ迅速な把握の可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食品の保存性や微生物学的な安全性の精確な把握は、食の安全の確保ならびに食品ロスの低減にも大きく貢献するものである。本研究では、培地を用いた評価が困難な微生物群を含む全ての微生物を対象として、農産物の保存や流通中に遭遇すると予測される環境条件での精確な動態把握を試みたものである。これに加えて、ストレスを受けた場合に生じる損傷状態について、その増殖特徴について迅速な評価を試み、その可能性を示すことができた。これらの成果は、農産物の微生物学的安全性の精確な評価に加えて、保存性、すなわち市場商品価値の正確な把握において重要な基礎データとなることが期待できる。
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