研究課題/領域番号 |
21H02518
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 暢 東京大学, 定量生命科学研究所, 協力研究員 (50396917)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
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キーワード | 上皮管腔組織 / 胆管 / 組織リモデリング / 肝再生 / オルガノイド / 組織構造の維持 / 上皮管腔組織形成 / イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
生体組織の秩序だった構造が安定に『維持』されるメカニズムの解明は、種々の疾患の発症機構や組織老化の仕組みを理解するうえで重要である。本研究課題では、肝内胆管の樹状上皮組織構造の崩壊過程を時系列を追って観察可能な独自の実験系を駆使した種々の解析を実施する。胆管組織の崩壊と維持において鍵となる細胞動態と、これに関わる遺伝子機能を明らかにすることで、管腔上皮組織構造の維持に関わる新たな分子メカニズムの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
肝臓は代謝における中心的な役割を担う臓器であり、高い再生能力を有しています。肝臓が種々の障害を受けると、内部にある胆管の組織構造がダイナミックに変化(リモデリング)し、これが肝臓の再生に寄与することが知られています。このような胆管リモデリングの誘導制御機構の解明を目的として、胆管に発現する転写因子Klf5に注目した解析を行いました。その結果、Klf5によって細胞外マトリクス構成分子の一種であるラミニンの発現が誘導され、これがリモデリング時における胆管組織の構造を安定に維持するために重要な役割を担うことを明らかにしました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの胆管リモデリングに関する研究は、もっぱら胆管周囲の組織・細胞からのシグナルによる細胞の「増殖」の制御機構に注目して進められてきました。本研究では、胆管組織に自律的なシグナル機構が「組織構造の維持」という新たな細胞機能を介して胆管リモデリングに重要な役割を担うことを初めて明らかにしました。胆管をはじめとする生体内の種々の管腔上皮組織の構造が適切に維持されるメカニズムについてはこれまでほとんど明らかにされておらず、こうした課題にアプローチするための新規かつユニークな解析プラットフォームを提供するものです。
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