研究課題/領域番号 |
21H02606
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
南川 典昭 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 教授 (40209820)
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研究分担者 |
駒 貴明 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (00803496)
野間口 雅子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (80452647)
田良島 典子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 准教授 (90755183)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | RNAウイルス感染症 / 治療薬 / ヌクレオシド / 予防薬 / mRNAワクチン / 新型コロナウイルス / 4'-チオ核酸 |
研究開始時の研究の概要 |
中国湖北省、武漢を発生源とするSARS-CoV-2は、RNAウイルス感染症によるパンデミックの恐ろしさを全世界に知らしめた。このウイルスによる感染症 (COVID-19) が社会不安を煽っている最大の要因は、未だ有効で安全な治療薬がなく、さらにワクチン接種も遅れている点にある。 本研究では、代表者の南川がこれまで培った4’-チオ核酸に係る知見と技術を結集し、新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) をはじめとするRNAウイルス感染症の治療薬ならびに予防薬の開発へ向けた新たな基盤形成をめざす。
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研究成果の概要 |
RNAウイルスに対する治療薬としてRNA依存RNAポリメラーゼを標的とし、化合物の設計・合成とSARS-CoV-2に対する活性評価を行なった。その結果、in vitroのみならずハムスター感染モデルを用いたin vivo評価でも極めて有効な化合物を見出すことに成功した。 一方、予防薬としてのワクチン開発研究については、m5SCTPがT7RNAポリメラーゼの良き基質となることを明らかとし、それを含む4'-チオmRNAから大腸菌の系でタンパク質発現が誘起されることを確認し、4'-チオmRNAワクチン開発の可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新型コロナウイルスによるパンデミックは、RNAウイルス感染症の恐ろしさを全世界に知らしめた。従って、RNAウイルスに対する治療薬や予防薬の開発研究は、次のパンデミックへの備えとして必須である。 本研究では、この備えに対して取り組み、既存薬よりも有効な抗SARS-CoV-2化合物を新たに見出すことに成功した。またその作用機序解析を行い、これまでにはない機構で抗ウイルス活性を発揮していることを明らかとした。一方、予防薬開発においても4'-チオmRNAが新たなワクチン開発につながる可能性を示した。これらの結果は、ウイルス感染症に対する創薬化学の道を切り開くものである。
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