研究課題/領域番号 |
21H02644
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
安藤 英紀 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 准教授 (00735524)
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研究分担者 |
清水 太郎 大阪大学, 微生物病研究所, 特任講師(常勤) (30749388)
石田 竜弘 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 教授 (50325271)
小出 裕之 静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (60729177)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | エクソソーム / 脾臓免疫 / 抗体誘導 / 膜タンパク / エキソソーム / 抗血清 / 膜タンパク抗体 / ポリクローナル抗体 / 結合性評価 / リポソーム |
研究開始時の研究の概要 |
抗体医薬の開発において、抗原特異的な抗体を誘導する免疫技術は極めて重要であるが、従来の皮下免疫は立体構造が重要な膜タンパクに対する高活性な抗体を誘導するのが困難である。研究代表者らは以前に、リポソームを用いて抗原を脾臓に直接送達する新規免疫法(脾臓免疫)を考案しており、抗原特異的なIgG抗体を短期間で強く誘導できること、皮下免疫では得られないIgGサブクラスを得られることなどを実証している。本研究課題では、生体内で高い機能を発揮するエキソソームを用い、膜タンパクを発現させたエキソソームを脾臓免疫に応用することで、膜タンパクに対する高活性な抗体を世界で初めて誘導することを目指す。
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研究成果の概要 |
我々はこれまでに、リポソームを用いた抗原の脾臓免疫技術を開発し、ユニークな抗体の誘導に成功している。エクソソームはホスト細胞由来のタンパク質を含む脂質二重膜小胞であるため、エクソソームの脾臓免疫でホスト細胞への認識性が高い抗体を誘導できるのではと考えた。がん細胞からエクソソームを回収し、マウスに脾臓免疫した。抗血清を回収し、ホスト細胞由来タンパク質への結合性を観察したところ、幾つかのタンパク質に対する抗体の誘導が認められ、ホスト細胞の膜表面への結合が観察された。以上より、エクソソームの脾臓免疫により、ホスト細胞の膜タンパクに対する抗体を誘導可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
基礎研究において、特定の細胞を認識する抗体製品の需要は極めて高く、例えばフローサイトメトリーにおいては、蛍光色素を修飾した抗体をプローブとして特定の細胞を標識し、その細胞群の存在割合を解析するが、標識抗体として用いるのはほとんどが膜タンパクに対する抗体製品である。特に、ニッチな細胞集団はある特定の膜タンパクの発現が上昇していることが多く、特定の膜タンパクを高感度かつ特異的に検出できる抗体の創出は、がん領域や免疫領域の研究を加速的に発展させることが期待できる。抗体創薬においては、新規標的分子をターゲットとした抗体創薬あるいはこれまでの性能を凌駕する抗体医薬候補の創出に貢献することが期待できる。
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