研究課題/領域番号 |
21H02728
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
芦田 浩 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (10535115)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 腸管病原菌 / エフェクター / 細胞死 / 炎症 / 赤痢菌 / caspase-8 / apoptosis / necroptosis / pyroptosis / 病原細菌 / 自然免疫応答 |
研究開始時の研究の概要 |
生体は感染早期に病原細菌の感染を感知し、自然免疫応答を誘導することで感染を効果的に阻止する。これに対し、多くの腸管病原菌はIII型分泌装置を通じて複数のエフェクターを宿主細胞内に分泌し、自然免疫応答を抑制する。興味深いことに、宿主側も病原細菌の自然免疫抑制を感知し、別の生体防御機構をバックアップとして発動させる「生体防御クロストーク」を有している。しかし、生体防御クロストークに関する知見は乏しく、それに対抗する病原細菌の生存戦略も未解明である。 そこで本研究では、腸管病原菌感染における宿主生体防御クロストーク発動機構とそれに対抗する病原細菌の感染戦略を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究では、腸管病原菌であるEPECおよび赤痢菌感染における宿主生体防御クロストーク発動機構とその制御戦略を明らかにした。EPECのエフェクターFは別のエフェクターによる宿主細胞死necroptosis阻害により誘導されるpyroptosisを標的とし、阻害する。一方、赤痢菌エフェクターOは宿主炎症抑制の代替としてapoptosis誘導を導くが、別のエフェクターOspC1により阻害されることを明らかにした。すなわち、腸管病原菌はエフェクターの時空間的な制御により宿主生体防御クロストークを克服していることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、腸管病原菌感染における生体防御クロストーク発動機構とそれに対する腸管病原菌の感染戦略を解明した。本研究により得られた知見は未だ未解明な点が多い腸管病原菌の感染機構解明に寄与した。また、腸管病原菌による新たな感染戦略を標的とする創薬・ワクチン開発へとつながることが期待される。
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