研究課題/領域番号 |
21H02735
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤岡 容一朗 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (70597492)
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研究分担者 |
廣川 淳 北海道大学, 地球環境科学研究院, 准教授 (20262115)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 外来物質 / エンドサイトーシス / イメージング / ウイルス / ナノ粒子 / 細胞応答 |
研究開始時の研究の概要 |
ウイルス粒子や、環境中に潜むPM2.5よりもさらに小さな超微粒子等の、ナノ粒子による健康被害が社会問題となっている。治療法開発のためにも、それらに曝露された細胞の応答、特に細胞取り込み機構の解明が待たれている。申請者はこれまで、実験室株ウイルスを用いてその宿主細胞取り込み機構を解明してきた。一方、臨床株では実験室株と異なりサイズや形状が均一ではない。また、大気中の超微粒子のサイズや形状も多様である。したがって粒子の個性と細胞応答の関係を解明すれば、細胞がウイルスや超微粒子等を取り込む機構の理解が進むと期待される。本研究では、ナノ粒子の個性により、細胞応答スペクトルがいかに変化するかを探求する。
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研究成果の概要 |
外来物質、特にウイルス粒子や超微粒子に対する細胞応答を蛍光イメージングを用いて解析した。これら外来物質に曝露された細胞では細胞内カルシウム濃度が上昇することが分かった。また、粒子のサイズによってそのメカニズムが異なることも明らかになった。また、超微粒子を模倣するために人工エアロゾルを作成し細胞応答を解析したところ、活性化する細胞内シグナル伝達経路を同定することができた。本研究により外来物質の粒子の特徴によりどのように細胞が応答するか明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イオンダイナミクスとウイルス粒子の特性について新たな知見が得られたことにより、新規創薬標的となりうる因子が発見された。また、これまで粒子の特性と細胞応答について検証したような研究はあまりなかったが、本研究成果により粒子のサイズと性質が細胞応答を変化させることを明らかにすることができた。今後、ウイルス粒子の形状や表面修飾に注目した研究への展開が見込まれ、ウイルス学、細胞生物学への波及効果が期待される。また、人工エアロゾルに曝露された細胞の応答も明らかになり、環境汚染問題にも新たな切り口で研究が展開することが見込まれる。
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