研究課題/領域番号 |
21H02918
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
北村 和雄 宮崎大学, フロンティア科学総合研究センター, 特別教授 (50204912)
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研究分担者 |
永田 さやか 南九州大学, 健康栄養学部, 准教授 (00452920)
加藤 丈司 宮崎大学, フロンティア科学総合研究センター, 教授 (20274780)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | アドレノメデュリン(AM) / トロンビン / トロンビン抵抗性AM(TR-AM) / 敗血症性ショック / 高血圧症 / 肺血症性ショック / 肺高血圧症 / アドレノメデュリン |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者はアドレノメデュリン(AM)を発見した後はAMの生体内での役割や病態生理学的意義に関する研究を推進してきた。その過程で、AMの代謝経路の研究からAMが血中のトロンビンで速やかに分解されることを明らかにした。さらに、トロンビンで分解されないAM類縁体の研究をすることで、循環器疾患治療薬として開発可能なAM類縁体として、トロンビン抵抗性AM(TR-AM)を発明した。本研究では、4つのサブテーマで研究を推進し、TR-AMを循環器疾患治療薬として応用するための基盤を確立する。
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研究成果の概要 |
アドレノメデュリン(AM)は医薬品として有望であるが、ペプチドであるため分解を受けやすく、入院しての持続静脈投与が必要であり利便性が悪い。AMの安定性を改善したトロンビン抵抗性AM(TR-AM)を治療薬として臨床応用するための基礎的研究を推進した。TR-AMはAM受容体に対する作用はAMと同等であり、皮下投与した時の生物学的利用能の改善がラットとカニクイザルで認められた。トロンビンの亢進が関与している敗血症や高血圧の疾患モデルでTR-AMの薬効を確認した。また、医薬品開発を視野に入れた予備的毒性試験やCMC検討も実施でき、臨床開発のための基盤が確立できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アドレノメデュリン(AM)はわが国で発見された循環調節ペプチドであり、循環器疾患治療薬として期待されている。しかし、AM自体は安定性が悪く、臨床応用する場合は入院しての経静脈持続投与が必要である。本研究で対象としたトロンビン抵抗性AM(TR-AM)はAMの欠点を改善した医薬品候補物質であり、本研究で高血圧や敗血症などの循環器疾患治療薬として開発する基礎が確立された。TR-AMは既存薬とは明確に作用機序が異なるため、循環器疾患治療薬として開発されれば、循環器疾患の診療や学術領域の発展に寄与できる。また、我が国発の医薬品となることの社会的および産業上の意義も大きいと考えられる。
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