研究課題/領域番号 |
21H02929
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
柴田 岳彦 東京医科大学, 医学部, 准教授 (00739196)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 感染症 / 重症化 / 加齢 / Gas6 / Axl / 細胞老化 / 老化 / 糖尿病 / 免疫制御 / Gas6/Axl / アレルギー |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者は病原体感染により重症化しやすい。さらに、ワクチン有効性の低下、アレルギー疾患の増加などが顕著になる。これら原因のひとつは、加齢による免疫機能の低下である。しかし、その誘導機構は明らかになっていない。一方、これまでに我々が示してきたgrowth arrest specific 6 (Gas6) の機能は、加齢に伴う上記現象を説明する可能性がある。本研究では、これを証明すること、さらにGas6とその受容体Axl のシグナルの関与を解明することを目的とする。この成功は、老化現象の新しい概念の一端になるだけでなく、老化に伴う疾患のGas6やAxlを標的にした予防・治療法の開発を期待させる。
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研究成果の概要 |
高齢者では感染症が重症化しやすい。本研究では、加齢に伴いレベルが上昇するgrowth arrest-specific protein (Gas6) に着目し、重症化機構を解明することを目的とした。若齢マウスと老齢マウスを比較した結果、老齢マウスではGas6レベルが高く、インフルエンザウイルス感染による生存率が低下した。Axl阻害剤BGB324の投与により、老齢マウスの初期インターフェロン産生が回復し、生存率が向上した。このことから、Gas6が初期免疫応答を抑制し、過剰な炎症を引き起こすことが示唆された。また、Gas6は細胞老化に伴い誘導されることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、加齢に伴い誘導されるGas6/Axlシグナルによる感染症重症化機構を解明した。これにより、老化と免疫応答の関連性に関する新たな知見を提供し、老化現象の理解を深める。また、Gas6やその受容体Axlを標的とした感染症の治療法の開発が期待される。特に高齢者の感染症予防や治療に応用することで、感染症による重症化を防ぎ、健康寿命の延伸に貢献する可能性がある。
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