研究課題/領域番号 |
21H03043
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
黒田 敏 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (10301904)
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研究分担者 |
柏崎 大奈 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (50374484)
川堀 真人 北海道大学, 大学病院, 特任准教授 (50399870)
堀 恵美子 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (90372482)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 再生医療 / 細胞治療 / Muse細胞 / 脳梗塞 / 脳挫傷 / アルツハイマー病 / 運動機能 / 認知機能 / 骨髄間質細胞 / 細胞外小胞 / 幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ヒト他家BMSCから放出された細胞外小胞(EV)を用いた脳梗塞に対する再生医療の第一ステップとしての非臨床試験を主眼とし、ヒトBMSCから放出されたEVを単離してその生物学的特性を検証するとともに、低酸素に暴露された培養神経細胞に投与することで神経細胞に対する保護作用の有無を多角的に検証を行う。 また、ラット脳梗塞モデルに投与することで、至適な投与タイミング、投与EV数、投与経路を探ることで脳梗塞に対する新しい再生治療のドナーとなり得るかどうかを多角的に検証を行う研究である。
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研究成果の概要 |
骨髄間質細胞から単離した多能性幹細胞(Muse cell)を3種の動物脳疾患モデルに複数のルートから移植してその治療効果を様々な角度から検証した。(1)脳梗塞モデル:Muse cellを経静脈的あるいは経鼻的に移植した。運動機能の回復が有意に改善した。(2)脳挫傷モデル:Muse cellを経静脈的に移植した。運動機能の回復が有意に改善した。(3)アルツハイマー病モデル:Muse cellを経鼻的に移植した。認知機能の悪化が有意に抑制された。今後、これらの知見に基づいて、Muse cell由来のEVを用いた実験に展開する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって人生100年時代、健康寿命延伸時代においても患者QOLに大きく影響を及ぼす脳梗塞、脳挫傷、アルツハイマー病に対して、従来の薬物療法、リハビリテーションなどの治療よりも治療効果の高い細胞療法の開発に目処がついた。しかも本研究では、細胞の静注のみならず経鼻移植という非侵襲的な移植ルートの効果を示した点で、患者負担の軽い再生療法として画期的な成果が得られた。今後はMuse cellから分離できるEVsの研究を展開するとともに、細胞そのものを用いた臨床研究に発展させる予定である。
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