研究課題/領域番号 |
21H03090
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
三輪 高喜 金沢医科大学, 医学部, 教授 (20229909)
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研究分担者 |
加藤 伸郎 金沢医科大学, 医学部, 教授 (10152729)
志賀 英明 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (80436823)
中村 有加里 金沢医科大学, 医学部, 助教 (80769117)
石倉 友子 金沢医科大学, 医学部, 助教 (90769118)
熊井 理美 金沢医科大学, 医学部, 助教 (10808091)
山田 健太郎 金沢医科大学, 医学部, 助教 (60722642)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 嗅覚障害 / アルツハイマー病 / 嗅覚刺激療法 / MRI / モデルマウス / アミロイド沈着 / 気分障害 / 嗅神経再生 / 嗅覚トレーニング / 嗅覚刺激 / 認知症 / 再生 |
研究開始時の研究の概要 |
におい刺激が嗅神経を含めた嗅覚系の再生に影響を及ぼすとともに、嗅覚が人の認知機能と深く関わっていることが知られている。本研究では、におい刺激が嗅覚機能ならびに認知機能にどのように影響を及ぼすかを検証するため、動物ならびに嗅覚障害、認知障害患者を対象に以下の研究を行う。 1.嗅覚障害モデルマウスの嗅覚回復に対する嗅覚刺激の効果とその作用機序を解明する。 2.無嗅覚が認知機能に及ぼす影響をアルツハイマー病マウスを用いて検証する。 3.におい刺激による認知機能低下の予防、改善効果を検証する。 4.嗅覚障害患者、認知障害患者に対する嗅覚刺激療法によるそれぞれの機能回復効果を検証する。
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研究実績の概要 |
動物実験として3xTgアルツハイマー病(AD)モデルマウスを使用し、除嗅球を施して行動解析をさらに続けた。ADモデルおよび野生型マウスの両者で、嗅球除去により不安様行動が引き起こされた。モリス水迷路試験による認知テストでは、認知機能がもともと低下しているADマウスにおいて除嗅球による一層の認知機能低下を検出するため、プール周囲の視覚的キューを拡張するなどの処置を行った。その結果、一部の指標において悪化が認められた。また新規物体認識テストにおいても認知低下が確認できた。嗅球除去により、より一層の認知機能低下が起こっていると解釈できる。海馬におけるアミロイド沈着の組織学的検索も行ったところ、除嗅球後半年から1年程度の経過で、沈着がより高濃度化した。嗅覚障害がADや他の認知症状を呈する神経疾患と関連し、そのマーカーとして有用であることが臨床的に繰り返し報告されている。その解釈として、疾患による神経回路の障害が嗅覚同定や嗅覚識別能低下をもたらすと解釈されている。これに対し、先行する嗅覚ロスがAD進行を早める可能性を本研究で打ち出したことになる。 人を対象とする研究では、前年までと同様、嗅覚障害で受診した患者のうち、原因不明の嗅覚障害で同意を得られた患者に対して、嗅覚検査とともにMRIを撮影し、嗅内野、海馬、扁桃体の萎縮の有無をVSRADを用いて測定するとともに嗅球の体積も測定した。VSRADで関心領域の萎縮を示す症例では、認知症センターを受診していただき、認知機能の精査を行った。その結果、嗅覚障害患者のうち、少数ではあるが関心領域の萎縮を認める症例が存在し、その一部に軽度認知障害と診断される症例がいた。嗅覚低下を認める例に対して、市販のキットを用いて嗅覚刺激療法を実施し、嗅覚機能の回復を認める症例がいたが、認知機能との関連についてはいまだ有意な結果が出ていない。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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