研究課題/領域番号 |
21H03103
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57010:常態系口腔科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
網塚 憲生 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (30242431)
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研究分担者 |
長谷川 智香 北海道大学, 歯学研究院, 准教授 (50739349)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | 骨芽細胞 / 骨特異的血管 / PTH / PTHrP / 骨血管連関 |
研究開始時の研究の概要 |
PTH/PTHrPが、CD31/endomucin骨特異的血管に直接作用し、血管新生、血管腔の構造維持・変化、血管周皮細胞・血管平滑筋細胞・骨芽細胞への分化を誘導するか解析する。手法的には、Gli1-CreErt2マウスとRosa26-loxP-stop-loxP-tdTomatoマウスを交配してタモキシフェン投与依存的にGli1陽性細胞がtdTomato蛍光蛋白質を発現する遺伝子改変マウスを用いて、分化初期のGli1/tdTomato陽性未分化間葉系細胞を同定し、それらGli1/tdTomato陽性細胞が、PTH/PTHrPによって分化誘導が促進されるか検索する。
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研究成果の概要 |
本研究において、PTH/PTHrPが長管骨の成熟骨芽細胞、骨芽細胞前駆細胞、血管内皮細胞・平滑筋細胞、あるいは、未分化間葉系細胞にどのように作用するのか、動物モデルを用いて解析を行った結果、PTH/PTHrPは、胎生期から成獣期にかけて長管骨骨幹端部の未分化間葉系細胞を増加させたあと、胎生期では骨幹端の骨梁形成にかかわる骨芽細胞系細胞に、成獣期では骨芽細胞系細胞と血管系細胞の両方に分化させることが明らかとなった。一方で、皮質骨の骨芽細胞分化には寄与しない可能性が推測された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PTH/PTHrPは、従来、骨芽細胞系細胞へのanabolic作用のみが注目されてきた。本研究から、PTH/PTHrPが骨芽細胞系細胞のみならず骨特異的血管にも作用すること、また、骨幹端部の未分化間葉系細胞の増殖・分化にも寄与することが明らかとされた。一方、未分化間葉系細胞の分化については時期によって異なること、また、このような作用は皮質骨では見られない可能性が示唆された。これらの結果は、PTHが骨幹端では骨梁増加を、皮質骨では多孔化を誘導するといった相反作用の解明につながると考えられた。
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