研究課題/領域番号 |
21H03130
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
池邉 一典 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (70273696)
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研究分担者 |
尾形 宗士郎 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (00805012)
八田 昂大 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (60845949)
福武 元良 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (10883259)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 口腔機能 / 健康長寿 / 認知機能 / 運動機能 / 栄養状態 |
研究開始時の研究の概要 |
歯の状態,口腔機能,歯科補綴治療とそれに伴う食品摂取の変化が,低栄養,生活習慣病の発症や認知機能,筋力や運動機能低下(サルコペニア・フレイルなど)などに与える影響を,自立した生活を送っていた70歳以上の約2600名を対象に,12年間の前向きコホート研究で明らかにする.
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研究実績の概要 |
臼歯部咬合支持状態は、咀嚼能力の低下に関わっていることがこれまでに報告されている。しかし、臼歯部咬合支持の喪失が、どの程度咀嚼能力の低下に関わるかは明らかではない。そこで、本研究では、地域在住高齢者を対象に6年間の縦断研究を行い、臼歯部咬合支持状態の変化と咀嚼能力の関連を検討した。 対象者は、2013年度のSONIC研究に参加した72-74歳の自立した地域在住高齢者864名とした。そのうち、6年後の追跡調査に参加し、かつ評価項目のデータがすべて揃っているもの488名(男性:246名、女性:242名)を最終的な解析の対象とした。 口腔内検査により、残存歯数、欠損放置歯数、咬合支持状態、可撤性義歯の使用の有無を記録した。6年間での咬合支持状態の変化は、アイヒナー分類を用いて評価した。また、デンタルプレスケールを用いて最大咬合力を測定し、咀嚼能率検査用グミゼリーを用いてスコア法により咀嚼能力を評価した。 統計学的分析には、咀嚼能力と咬合支持状態の変化との関連を検討するために、目的変数を咀嚼能力とした、マルチレベル解析である線形混合モデルを用いた。さらに6年間での咀嚼能力低下との関連を検討するために、経過年数と咬合支持状態の変化との交互作用項を投入した。有意水準は5%とした。 6年間での咬合支持状態の変化は、A→A群が217名、B1-3→B1-3群が101名、B4-C→B4-C群が102名、A→B1-3群が41名、A・B1-3→B4-C群が24名、B1-3→A群が3名であった。 咀嚼能力を目的変数とした線形混合モデルの結果、性別、咬合力、欠損放置歯数、経過年数、咬合支持状態の変化は、咀嚼能力に有意な関連を示した。咬合支持状態の変化と経過年数との交互作用項は、咀嚼機能低下に有意な説明変数となった。 本研究の結果より、咬合支持状態の変化は、咀嚼能力低下に関連することが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
参加者数も予定通りであり、データの整理、分析も順調である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度も、今年度同様、参加者の確保、データ整理、分析を遅滞なく進める。
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