研究課題/領域番号 |
21H03211
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
畑 由紀子 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (30311674)
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研究分担者 |
西田 尚樹 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (10315088)
一萬田 正二郎 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (60849355)
廣野 恵一 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (80456384)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 突然死 / エクソーム解析 / 病理組織学的検索 / 遺伝子変異 / 次世代シーケンサー / Molecular Autopsy / Sudden death / Exome analysis / 法医学 / exome analysis |
研究開始時の研究の概要 |
申請者の研究室で過去約10年間に次世代シーケンサー (NGS) によるパネルシーケンスを行ったものの病原遺伝子が特定されなかった心臓突然死35例と今後3年間で剖検されることが予想される心臓突然死約20例に対し,全エキソーム解析,挿入・欠失,コピー数変異の検索を行い,可能な症例は病原候補変異体の機能解析,家族解析を行って従来のサンガーシーケンスやパネルシーケンス法と比した病原遺伝子の検出率を検証する. 続いて,病原変異体が証明された症例に対し,刺激伝導系を含めた心臓の病理組織標本を画像解析にて網羅的に検索し,正常対照群と比較しながら軽微な病理学的変化が存在している可能性を検証する.
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研究成果の概要 |
心臓突然死剖検例の死因究明において、病理組織学的検索と次世代シークエンスを用いた遺伝子解析の併用が有効であることを示した。未診断であった35症例を含む65例の心臓突然死剖検例を対象に、全エクソーム解析を通じて多様な稀少変異を特定し、機能解析や病理組織学的再評価を実施した。その結果、7例が既知の心筋症やチャネル異常症と診断され、15例を用いて病因や病態について論文報告した。本研究は、突然死の病因・病態解明における病理組織学的検索と遺伝子解析の併用の重要性を示し、診断プロトコールの改良の基盤を築くことに貢献した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心臓突然死の死因究明において、病理組織学的検索と次世代シークエンスを用いた遺伝子解析の併用が有効であることを示した。これにより、新たな病原性遺伝子変異の特定とその機能評価を通じて、心臓突然死の病因・病態の解明に寄与することができた。また、心臓突然死に関する診断基準の精度向上や、今後の研究の基盤を築く一助となった。診断精度の向上により、早期対応が可能となり、ご遺族への予防策の確立が期待される。さらに、社会全体の突然死予防に寄与することが期待される。
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