研究課題/領域番号 |
21H03287
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
和田 安弘 長岡技術科学大学, 工学研究科, 理事・副学長 (70293248)
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研究分担者 |
武田 美咲 東京工業高等専門学校, 電気工学科, 講師 (10879828)
橋爪 善光 徳山工業高等専門学校, 機械電気工学科, 准教授 (20779847)
大石 潔 長岡技術科学大学, 工学研究科, 産学官連携研究員 (40185187)
南部 功夫 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (40553235)
佐藤 貴紀 秋田工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (60840759)
垣内田 翔子 徳山工業高等専門学校, 機械電気工学科, 准教授 (90638537)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
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キーワード | 計算論的モデル / 運動時間計画 / 運動軌道 / 脳 / 運動計画 / 計算論モデル / 健康寿命 |
研究開始時の研究の概要 |
現在の長寿社会における問題は、如何に健康寿命を延ばすことにあると言っても過言ではない。加齢に対するアプローチとして、身体的アプローチと脳科学的アプローチが考えられる。 健康寿命は、単なる身体的な衰えだけでなく、認知症のような脳の変容も重要な観点である。 我々は脳からの運動指令および腕のダイナミクスに基づいたヒト腕運動軌道の計算論モデルを発展させ、 運動時間の決定機構を内包する運動軌道計画のための計算論モデルを構築し、 この計算論的モデルをベースに、筋電や軌道等の身体運動計測と、脳波などの脳のイメージング計測の両方を組み合わせて、ヒトの加齢等による運動機能変化の評価・推定可能性を明らかにする。
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研究実績の概要 |
【課題1】運動時間決定を内包した運動軌道生成モデルの検討 運動軌道生成の始点から終点までの運動時間は、Fitts’Lawのように精度によって決定されるとすれば、 運動司令ノイズによる終端精度のばらつきを前提とすることで、運動時間を定めることが可能である。既に提案しているモデルに軌道予測のための内部モデルを組み込むことで、 2点間運動における運動時間・運動軌道生成モデルの開発に成功しているが、さらなる被験者実験・解析を進め、モデルの妥当性の実証を強化すると共に、腕ダイナミクスモデルの重力項を考慮したモデル化を検討している。 【課題2】運動時間と精度、腕ダイナミクスの関係の実験的検討 (1) 計算機シミュレーションによるパラメータの感度解析:運動精度は、運動ダイナミクス、軌道及び運動時間等が複雑に絡みあって決定されると考えられる。運動軌道・運動時間・運動精度・ダイナミクスパラメータの関係を計算機シミュレーションによる詳細な検討をしている。 (2) 仮想現実(VR : Virtual Reality)による実験環境の構築:自身のダイナミクスと異なる腕を制御するVR環境を構築し、被験者実験を継続し、ダイナミクス等の変更前後の変化を解析することで、精度の影響因子の解析を行った。また、研究室外環境でのモーションキャプチャ可能なシステムを構築し、新型ウイルス感染症の状況を見つつ実際に広い年齢層に渡る被験者実験を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究では、運動時間決定を内包した運動軌道生成モデルにおいて、腕ダイナミクスモデルから運動精度の低下等の運動機能の変化の評価・推定研究を推進している。 また、仮想空間(VR)を用いた実験環境を確立し、今後のダイナミクスパラーメータ等の影響を検討する基礎を検討した。 また、運動時間と精度、腕ダイナミクスの関係の実験的検討では、腕ダイナミクスモデルのパラメータが速度と精度の関係にどのような影響を与えるかを調査するため、速度と精度の計算論モデル(Takeda et al., 2019)を用いた感度解析シミュレーション研究を実施している。さらに、仮想現実(VR : Virtual Reality)環境下で自身のダイナミクスモデルと異なる腕を制御する環境を構築し、ダイナミクスパラメータのうち、粘性が運動適応や運動機能の変化に影響を与える可能性があることを確認した。 また、これまで実施できなかった屋外での運動計測実験が可能な計測システム構築を進めているが、実際に広い年齢層に渡る被験者実験は新型ウイルス感染症対策により実施できていないが、これまでと比較してより簡易に研究室外環境でのモーションキャプチャ可能なシステムを構築している。
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今後の研究の推進方策 |
(1) 計算機シミュレーションによるパラメータの感度解析 運動精度は、運動ダイナミクス、軌道及び運動時間等が複雑に絡みあって決定されると考えられる。従来、あまり影響が考慮されていないが 、精度に対して運動軌道 (パターン)による影響も大きいと考えられ、 運動軌道・運動時間・運動精度・ダイナミクスパラメータの関係を計算機シミュレーションによる詳細な検討を継続する。 (2) 仮想現実(VR : Virtual Reality)による実験環境の構築 これまで、VR環境下で自身のダイナミクスと異なる腕を制御するVR環境を構築し、パラメータを変更した場合の適応についての検証を進めてきた。この実験については行動データのみの解析であったことから、今年度は筋活動や脳活動を同時に計測し、ダイナミクスパラメータ変更時の適応についての理解を深めることを目指す。脳活動との同時計測については計測部位とヘッドマウントディスプレイの干渉を解決するようなシステムの構築を目指す。 (3) 若年及び高齢者の被験者実験 若年者と高齢者における運動中の軌道および筋活動の計測を行う。両者の軌道や筋活動の比較によって、高齢者の運動精度や転倒増加が単に加齢による身体機能の衰えに起因するものか神経系による制御に起因するものかを推定する。
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