研究課題/領域番号 |
21H03360
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
絹川 真太郎 九州大学, 医学研究院, 准教授 (60399871)
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研究分担者 |
佐邊 壽孝 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 客員教授 (40187282)
高田 真吾 北翔大学, 生涯スポーツ学部, 准教授 (60722329)
松島 将士 九州大学, 医学研究院, 助教 (80552869)
横田 卓 北海道大学, 大学病院, 特任講師 (90374321)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | マイオカイン / 骨格筋 / 老化 / サルコペニア / プロテオーム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
健康長寿達成のためには、老化に伴うサルコペニア・フレイルを含む種々の臓器障害の分子基盤の解明および予防法の確立が必要である。近年、骨格筋から分泌されるマイオカインが注目されているが、老化進展におけるマイオカインの産生・分泌の全体像は明らかにされていない。本研究では、加齢性のマイオカイン異常が老化進展の要因であるという仮説を検証する。網羅的に経時的な加齢マイオカインプロファイリングを行い、動的バイオマーカー理論に基づく解析により、不可逆的老化への臨界特異点を明らかにする。個々のマイオカイン機能解析を行い、マイオカインをターゲットとしたこれまでに新たなパラダイムに基づく老化遅延策の構築を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、老化進展におけるマイオカインの全体像を明らかにすることであった。二年目は、初年度に同定した加齢マイオカインプロファイリングを詳細に解析した。運動能力、骨格筋形態、骨格筋エネルギー代謝、ミトコンドリア機能・形態、活性酸素種とマイオカインとの関連を見出した。特に、脳由来神経栄養因子は加齢ともに分泌が低下し、ミトコンドリア機能や運動能力と密接に関連することを明らかにした。さらに、骨格筋における加齢性変化(老化)の前段階としてミトコンドリア呼吸能障害と脳由来神経栄養因子の変化が密接に関連することを明らかにした。これらの結果は脳由来神経栄養因子の分泌低下が老化の重要なバイオマーカーとなり得ることを示唆していた。 さらに、初年度から引き続き運動によって変化するマイオカインを同定する研究に取り組んだ。有酸素運動(水泳トレーニング6か月)を行ったマウスの骨格筋および血中のマイオカインを同定(運動マイオカインプロファイリング)した。加齢によるマイオカインの変化と拮抗する複数のマイオカインが同定された。特に、脳神経栄養因子は有酸素運動によって増加することを見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
二年目はおおむね当初計画の予定通りの進捗状況であった。初年度に掲載できなかった論文を掲載することができた(Takada S, Kinugawa S, Handa H, Yokota T, Sabe H: Cross-disease communication between cancer and heart failure provides a rational approach to prevention and treatment of both diseases. Front Oncol, 2022.12:1006322, Takada S, Fumoto Y, Kinugawa S: Ergogenic effects of caffeine are mediated by myokines. Front Sports Active Living, 2022. 4:969623)。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、これまでに同定した老化と関連するマイオカインの分泌動態を解明する。リアルタイム共焦点顕微鏡を用いて、開口分泌反応を直接可視化解析する。注目するマイオカインの蛍光タンパク質プローブを作成する。C2C12骨格筋培養細胞を電気刺激、カフェイン刺激し、マイオカインの分泌動態を可視化する。加齢と関連するマイオカインの分泌制御因子を解明する。分泌過程の制御因子であるRab-GTPasesの網羅的解析を行い、加齢と関連するマイオカインの分泌制御に関わるRabを同定する。加齢マウスの骨格筋において分泌過程がどのように変化しているか、該当Rabが変化しているかなどを解析する。加齢と関連するマイオカインのリコンビナントタンパクを作成する。加齢マウスにそのリコンビナントタンパクを投与することによって、老化現象(骨格筋萎縮や他臓器の機能障害や形態異常)を予防できるかどうかを検証する。加齢によって変化するマイオカインや運動によって増加するマイオカインを抽出し、マイオカインカクテルを作成する。老化進展や予防に関連するマイオカインカクテルを明らかにし、実際にそれらのカクテルによって老化の予防や進展が確認できるかどうかを検証する。
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