研究課題/領域番号 |
21H03485
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
杉浦 裕太 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (40725967)
|
研究分担者 |
藤田 浩二 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, ジョイントリサーチ講座講師 (80451970)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
|
キーワード | 疾患スクリーニング / モバイルコンピューティング / 医工連携 / ユーザインタフェース |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,日常生活動作から整形疾患を推定可能なスクリーニング手法の確立を目指す.関節,神経の変性が主体の整形外科疾患では,本人が自覚する以前から身体にその疾患特有の動作パターンが表出することがある.本研究で開発する疾患スクリーニングシステムを備えたモバイル端末を所持することで,生活者に検査の意識を与えないまま疾患の有無や重症度を判定を目指す.
|
研究実績の概要 |
本研究では,モバイル端末を用いて,利用者の日常行動動作から整形疾患を推定可能なスクリーニング手法を確立することを目的とした. 当該年度では,整形外科疾患の推定と診断を向上させるための技術開発を行った.2021年度に開発を進めたユーザインタフェースには,(1)母指の動作でゲームをするインタフェース,(2)カメラを用いて手の開閉動作を記録するインタフェース,および(3)タブレットに表示されたパターンをペンでなぞる動作を記録するインタフェースが含まれており,これらを用いたスクリーニングアプリケーションによるデータベース構築を進めた.また,それぞれのアプリケーションにおいて推定モデルを構築し,交差検証によって精度を検証した.その結果,感度,特異度,AUCともに実用に足りるものであることが明らかになった. また,当該年度は超音波動画による手根管症候群の重症度別推定に挑戦した.動画像の時系列を用いることで静止画よりも高い精度で疾患を推定できることを確認した.さらに,レントゲン画像を入力とする頸椎可動域測定や,ピンチ力計測用のスマートフォンアタッチメントおよびウェアラブルデバイスの開発を進めた. 当該年度ではユーザインタフェースの基盤技術として,耳の画像,瞬き動作,鎖骨音響特性などの身体的特徴を利用したウェアラブルインタフェースの個人認証技術の開発を進めた.さらに動作推定システムの研究を実施した.また,解析結果をユーザにフィードバックする方法としての基礎研究として,ユーザの背部や衣服牽引を用いて移動感覚を伝達する触覚モジュールやプロジェクションマッピングのシステムを開発した.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度に開発したスクリーニングアプリケーションに対して,当該年度で予定していた疾患推定モデルを構築し,スクリーニング性能解析や,それらの比較についての研究を進めることができたため.
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度は,ユーザインタフェースが複数の疾患の推定ができるのか,できるとしたらどのような特徴に基づいてそれが可能となっているのかを明らかにする.さらに,無作為に選んだ協力者に対して過去に開発したユーザインタフェースを提供してデータを収集し,開発したユーザインタフェースの性能を評価する.
|