研究課題/領域番号 |
21H03619
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64010:環境負荷およびリスク評価管理関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
竹内 一郎 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (30212020)
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研究分担者 |
治多 伸介 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (60218659)
石橋 弘志 愛媛大学, 農学研究科, 准教授 (90403857)
田代 豊 名桜大学, 国際学部, 教授 (20441959)
山城 秀之 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 名誉教授 (80341676)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | サンゴ / 日焼け止め剤 / 白化 / 毒性実験 / 分子生物学的解析 / 網羅的解析 / 網羅的遺伝子発現解析 / 毒性評価実験 / 毒性影響評価 |
研究開始時の研究の概要 |
日焼け止め剤は皮膚ガン防止のために不可欠であるが、日焼け止め剤に含まれる紫外線吸収剤の主成分であるオキシベンゾンは数10 μg/Lレベルでサンゴが白化すること等が報告されている。しかし、近年、同レベルの濃度に曝露してもサンゴは白化しないとの報告もあり、同物質によるサンゴ白化のメカニズムは未解明であるのが現状である。そこで、本研究では、遺伝子発現解析やサンゴ体色の変動解析等により、オキシベンゾン等のサンゴへの毒性影響評価を行う。
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研究成果の概要 |
日焼け止め剤の使用は皮膚ガンの予防等に不可欠である。本研究では実験室内でのミドリイシ属サンゴの長期飼育方法を確立した他、日焼け止め剤に含まれるオキシベンゾンや酸化チタンのミドリイシ属への毒性実験を行い、サンゴ体色や遺伝子発現等への影響を解析した。沿岸域より高濃度のオキシベンゾンや酸化チタンに1週間曝露したが、サンゴの体色は変動しなかった。オキシベンゾン曝露でのサンゴ及び共生藻への遺伝子発現への影響は極めて限定的であるが、酸化チタン曝露の場合、サンゴの遺伝子発現に一定の影響が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、小型ガラス水槽等を用いたミドリイシ属サンゴの長期飼育方法を確立することができた。日焼け止め剤の各主要成分のミドリイシ属サンゴへの毒性評価実験を実施し、サンゴ及びその共生藻の遺伝子発現等のへ影響評価をおこなった。その結果、特に、オキシベンゾン(日焼け止め剤の主要な紫外線吸収剤)のミドリイシ属サンゴへの影響は極めて限定的であった。本方法によりサンゴ礁域から離れた地域に位置する大学の実験室でもミドリイシ属サンゴを用いた毒性実験が可能になった。よって、サンゴ礁生態系保全に配慮した新たな日焼け止め剤等の開発に貢献することができるであろう。
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