研究課題/領域番号 |
21H03805
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
緒方 元気 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 特任准教授 (80452829)
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研究分担者 |
日比野 浩 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70314317)
栄長 泰明 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (00322066)
楠原 洋之 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 教授 (00302612)
椎木 弘 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (70335769)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | 治療薬物モニタリング / ダイヤモンド電極 / 分子インプリンティング / 抗がん剤 / ボロンドープダイヤモンド電極 / 電気化学センサ / 分子鋳型 / ドキソルビシン / パゾパニブ / 分子標的薬 / 導電性ダイヤモンド電極 / ダイヤモンドセンサ / 導電性ダイヤモンド / 電気化学 / TDM |
研究開始時の研究の概要 |
治療薬物モニタリング(Therapeutic Drug Monitoring: TDM)は、薬物の治療効果や患者QOLの飛躍的な向上が見込まれるため、近年、その活用が医療現場から大きく期待されている。しかしながら、薬の血中濃度を臨床の現場で簡便かつスピーディに測る技術が確立していないために、TDMが積極的に実施されている医療機関は非常に少ない。そこで、本研究では、血中の薬物濃度を、“極微量”の血液から“その場で瞬時に”定量する「ハンディ型の迅速薬物モニタリングシステム」の構築を目的とする。新規ポータプルシステムは、TDMを介したオーダーメイド治療を加速し、安心安全な医療の提供に貢献する。
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研究実績の概要 |
本年度は、薬物への選択性を付与する分子鋳型ポリマー (MIP) を電極上に修飾し、高選択性の電気化学薬物センサー開発に注力した。MIPは特定の分子を認識・捕捉するために、鋳型分子を用いて設計される高分子材料であり、混合物中での目標分子との選択的な結合が可能である。電極材料には、耐久性が高く、高感度測定に優位なホウ素ドープダイヤモンド (BDD) を選択した。本研究では、抗癌剤ドキソルビシン (DOX) を鋳型分子としたMIPを用い、MIP-BDD電気化学センサーを開発した。無修飾BDD電極を用いたDOXの電気化学測定では、-0.5 V付近に還元電流が観察される。同程度の電位印加により還元反応を示す他の薬を、DOXを鋳型分子としたMIP-BDD電極を用いて測定し、DOX選択性を評価した。 BDD電極と分子鋳型ポリマーのリンカーとして、N-(4-ヨードフェニル)アクリルアミドを電気化学的に修飾し、鋳型分子のDOXとモノマー、架橋剤の混合水溶液中にて重合させ、BDD電極上に分子鋳型ポリマー (MIP) を修飾したMIP-BDD電極を作製した。DOX、および、その他の薬は、MIP-BDD電極を用い、リニアスイープボルタンメトリーによって、PBS、ヒト血漿サンプル中で測定した。 無修飾BDD電極を用いた測定では、DOXと抗生物質リファンピシン、バンコマイシン 抗てんかん薬クロナゼパム、麻酔導入薬ミダゾラムは-0.4 V以下に還元反応を示し、混合溶液におけるDOXのみの定量が困難であることが推測された。DOXを鋳型分子としたMIP-BDD電極を用いた測定では、DOXにのみ還元反応を示したことから、MIPの反応選択性を確認した。血漿中においても、MIP-BDD電極を用いたDOX測定が可能であり、薬物血中濃度モニタリングのための電気化学センサーとしての応用が期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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