慢性骨髄性白血病(CML)治療は、BCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)で治癒を目指すまでに進展を遂げたが、一方でTKI長期使用に伴う有害事象が新たな課題となっている。その一つが腎機能障害であり、ボスチニブ(BOS)起因性の腎機能障害はイマチニブと同程度に比較的高頻度に発現すると報告されている。BOSの一時的な休薬で回復するが、その発現機序は1,000例を超える大規模国際試験でも解明されていない。そこで本研究では、BOSの血中濃度および腎に発現するトランスポータの機能と腎機能障害の関連を検討する。本研究成果は臨床現場に直結し、CMLの治療効果向上に繋がるものと期待される。
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