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ボスチニブによる腎機能障害の要因探索

研究課題

研究課題/領域番号 21H04171
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
審査区分 3160:薬理学関連
研究機関秋田大学

研究代表者

鐙屋 舞子  秋田大学, 医学部附属病院, 薬剤師

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
460千円 (直接経費: 460千円)
2021年度: 460千円 (直接経費: 460千円)
キーワードボスチニブ / 腎機能障害 / OCT2
研究開始時の研究の概要

慢性骨髄性白血病(CML)治療は、BCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)で治癒を目指すまでに進展を遂げたが、一方でTKI長期使用に伴う有害事象が新たな課題となっている。その一つが腎機能障害であり、ボスチニブ(BOS)起因性の腎機能障害はイマチニブと同程度に比較的高頻度に発現すると報告されている。BOSの一時的な休薬で回復するが、その発現機序は1,000例を超える大規模国際試験でも解明されていない。そこで本研究では、BOSの血中濃度および腎に発現するトランスポータの機能と腎機能障害の関連を検討する。本研究成果は臨床現場に直結し、CMLの治療効果向上に繋がるものと期待される。

研究成果の概要

慢性骨髄性白血病(CML)の治療薬であるボスチニブ(BOS)により誘発される腎機能障害について、当院にてBOS治療を受けたCML患者28名を対象に解析したところ、BOS治療開始後半年間で血清クレアチニン(Cr)は約20%上昇した。その腎機能障害の発現メカニズムはBOSがOrganic Cation Transporter (OCT) 2を阻害することに起因すると考えられ、OCT2の遺伝子多型(SLC22A2 808G>T)が野生型であることやBOSの血中濃度上昇により腎機能障害のリスクが高まることも明らかとなった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

BCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)による慢性骨髄性白血病(CML)の治療目標は「治癒」にまで進化を遂げたが、一方でTKI長期使用に伴う有害事象(AE)が新たな課題となっている。その一つに腎機能障害が挙げられ、大規模国際試験にてボスチニブ(BOS)起因性の腎機能障害はイマチニブと同程度に高頻度に生じるが、その発現機序は未解明であると報告された。本研究によりBOSの腎機能障害発現メカニズムが明らかとなり、他のTKIの AE管理および安全使用への応用も含め、TKI治療中の腎機能モニタリングの重要性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Effects of SLC22A2 808G>T polymorphism and bosutinib concentrations on serum creatinine in patients with chronic myeloid leukemia receiving bosutinib therapy2021

    • 著者名/発表者名
      Abumiya M, Takahashi N, Takahashi S, Yoshioka T, Kameoka Y, Miura M.
    • 雑誌名

      Sci Rep

      巻: 11 号: 1 ページ: 6362-6362

    • DOI

      10.1038/s41598-021-85757-7

    • NAID

      120007172092

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Effect of SLC22A2 SNP and bosutinib concentrations on serum creatinine in patients taking bosutinib2021

    • 著者名/発表者名
      Maiko Abumiya, Naoto Takahashi, Saori Takahashi, Tomoko Yoshioka, Yoshihiro Kameoka, Masatomo Miura
    • 学会等名
      第83回日本血液学会学術集会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2023-01-30  

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