研究課題/領域番号 |
21H04303
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3250:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
杉澤 樹 東邦大学, その他部局等, 作業療法士
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
420千円 (直接経費: 420千円)
2021年度: 420千円 (直接経費: 420千円)
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キーワード | 筋萎縮性側索硬化症 / ロボットスーツ / リハビリテーション / 栄養 / トレッドミル / ロボットスーツHAL / リハビリテーション栄養 |
研究開始時の研究の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、四肢の筋萎縮や筋力低下を主症状とし、食事摂取量の減少などにより病初期から体重減少が生じる。進行が非常に速く、生命予後は体重減少率やALS機能評価スケールの低下率と強く相関し、早期からの栄養管理や運動療法が推奨されている。 高負荷の運動による筋力低下が懸念されるALS患者において、近年、下肢に対する負荷量の軽減が可能であるロボットスーツHAL(Hybrid Assistive Limb)が注目され、罹患筋に対する筋力維持や歩行能力の改善効果が期待されている。 本研究は、HALを用いたサイバニック訓練と栄養療法の併用が身体機能と骨格筋量、栄養状態に与える影響を調査する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、装着型ロボットスーツHybrid Assistive Limbを使用したサイバニック動作システム訓練(サイバニック訓練)と運動後に必須アミノ酸を摂取する栄養療法の併用が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の身体機能・栄養状態・骨格筋量に与える影響を評価することである。 サイバニック訓練(30分程度・中等度の運動強度)は、トレッドミルを使用し全9回実施した。栄養療法はリハたいむゼリー(クリニコ社)を使用した。 ALS患者12名に実施した結果は、訓練前後における身体機能、呼吸機能、筋肉量に有意な変化は認めなかったが、左下腿周径のみで有意な改善を認めた(p<0.05、効果量0.6) 。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、進行が早く治療法が確立されていないALS患者に焦点を当て、かつ最先端であるロボットスーツHALを用いたリハビリテーションを試みた点で社会的意義は高いと思われる。 また、ALSは筋萎縮が出現するだけではなく、基礎代謝量の亢進、嚥下障害による食事摂取量の減少などにより病初期より体重減少が生じる。そのため、体重・骨格筋量の維持、筋萎縮予防として十分なエネルギー量の摂取が重要となる。摂取エネルギー量を維持したうえで、運動後の必須アミノ酸を含む栄養補助食品の摂取し骨格筋量の変化を評価したことは、今後のALSに対するリハビリテーションを実施するうえでの栄養管理の一助に繋がることが期待される。
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