| 研究課題/領域番号 |
21H04391
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| 研究種目 |
基盤研究(A)
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| 配分区分 | 補助金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
中区分6:政治学およびその関連分野
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| 研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
増田 知子 名古屋大学, 法学研究科, 特任教授 (10183104)
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| 研究分担者 |
岡崎 哲二 明治学院大学, 経済学部, 教授 (90183029)
松本 朋子 東京理科大学, 教養教育研究院神楽坂キャンパス教養部, 准教授 (50783601)
佐野 智也 名古屋大学, デジタル人文社会科学研究推進センター(法), 講師 (30419428)
趙 テキ 名古屋大学, 法学研究科, 研究員 (90825770)
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| 研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2025年度)
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| 配分額 *注記 |
41,600千円 (直接経費: 32,000千円、間接経費: 9,600千円)
2025年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2024年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2023年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2022年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2021年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
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| キーワード | 富裕層 / 人事興信録 / 階級 / 軍閥 / 大正デモクラシー / 歴史情報データベース |
| 研究開始時の研究の概要 |
1920年代の日本大衆社会の中核であった「富裕層」は、大恐慌を経て、個人主義・自由主義から軍国主義・超国家主義へと「転向」した。戦時下では「軍閥」を形成し、統制経済と戦争遂行における主体的役割を果たした。なぜ、どのようにして「富裕層」は変容し、体制の転換に主体的に関わったのか。資本家・中間層のエリートの「富裕層」という概念を設定し、そこに属する個人とその属性についての膨大なデータを『人事興信録』から抽出し分析することで、個人レベルの政治・経済・社会の階級的側面を捉え、さらにそれを政治過程・立法過程の競争的関係に結びつけることで、「富裕層」が何を選択し、何を選択しなかったのかを明らかにする。
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| 研究実績の概要 |
・岡崎と松本は、明治/大正/昭和初期の政治エリートと経済エリートを特定し、同エリートの間で築かれた親族縁戚関係をデータ化することで、日本の近代において、政治経済エリートの親族ネットワークがどのように変化し、また同ネットワークにおける立ち位置が、彼らの出世とどのような関係性を持ったのかを分析した。その成果を3つの国際会議において報告を行い、国内では、日本政治学会総会・研究大会で報告を行った。 ・増田と佐野は、11月に開催されたデジタルアーカイブ学会第9回研究大会にて報告をおこない、「帝国議会会議録検索システム」に研究グループが作成した「法令DB」、「人事興信録DB」を併用することで、複数の並行して行われた法令の改廃から、政治的妥協・取引がどのように収斂したのかを可視化できることを、具体例を挙げて説明した。 ・増田は、資本主義経済により拡大する社会問題に対し、富裕層・エリートからなる政治階級はどのようにして階級的対立を回避しようとしたのか、戦間期の日本の議会制の限界と可能性を検証するため、制度的拘束要因について概観した。 ・佐野は、明治以降の法律・勅令等のデータベースの作成を進め、戦前日本の法治の実体的変化を可視化するための情報基盤の構築を行った。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
・『人事興信録』の連続した変化を捉えるために、まだデータ化していない第十一版(上・下巻)のテキストデータ化を継続した。 ・『人事興信録』は、従来からレファレンス資料として広く利用されており、検索データベースとしての需要も高い。そこで、研究成果の一部として、「『人事興信録』データベース」初版・第四版・第八版の一般公開を継続している。年間約14万ユーザーにより48万ページビューと、利用者数も多い。 ・明治~現代の法律・勅令データベースの作成により、法令の変遷を可視化できる情報基盤の構築を継続した。富裕層の政治的、経済的、社会的選択およびその思想的背景について、立法を通じて解明するツールを得られることとなった。 ・上記のデータベース及びツールに加えて、国立国会図書館の帝国議会議事録のテキストを併用するためのツールを作成した。 ・上記の情報基盤を活用して、科研の課題についての分析を開始することが可能となった。
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| 今後の研究の推進方策 |
・最終年度の2025年度は、日中戦争開始時の人事興信録データの作成を完了させる。 ・科研終了時までに、公開中の検索データベースの全データの利用をオープンにする。 ・これまでに作成した人事興信録データ及びツールを使用して、政治学、日本政治史、日本経済史、法情報学による分析を進める。 ・具体的な研究成果のとりまとめは、各専門分野における学会報告及び論文作成により行う。
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