研究課題/領域番号 |
21H04517
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岩井 一正 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 准教授 (00725848)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
42,250千円 (直接経費: 32,500千円、間接経費: 9,750千円)
2023年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2022年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2021年度: 17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
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キーワード | 太陽嵐 / 宇宙天気予報 / 電波観測 / フェーズドアレイ / デジタル信号処理 / 宇宙防災 / FPGA |
研究開始時の研究の概要 |
太陽ではフレアに代表される爆発現象が頻発し、1000メガトンにもなる大気の塊が秒速2000kmもの超音速の爆風「太陽嵐」となって放出される。しかし、太陽嵐の伝搬の過程はよくわかっておらず、地球への到来予報には大きな誤差がある。そこで本研究では、宇宙空間を伝搬中の太陽嵐の3次元構造を解明することを目的とする。手法としては、独自のデジタルフェーズドアレイ技術を用いた新しい電波観測装置を開発し、地上から太陽嵐の異なる4箇所を同時にスキャンする世界初の観測を実現することで、高速に移動する太陽嵐の構造を素早く正確に導出する。そのデータを用いたデータ同化シミュレーションから太陽嵐の伝搬を再現する。
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研究実績の概要 |
太陽ではフレアに代表される爆発現象が頻発し、1000メガトンにもなる大気の塊が秒速2000kmもの超音速の爆風「太陽嵐」となって放出される。しかし、太陽嵐の伝搬の過程はよくわかっておらず、地球への到来予報には大きな誤差がある。そこで本研究では、宇宙空間を伝搬中の太陽嵐の3次元構造を解明することを目的とした研究を推進している。手法としては、独自のデジタルフェーズドアレイ技術を用いた新しい電波観測装置を開発し、地上から太陽嵐の異なる4箇所を同時にスキャンする世界初の観測を実現することで、高速に移動する太陽嵐の構造を素早く正確に導出する。そのデータを用いたデータ同化シミュレーションから太陽嵐の伝搬を再現する。 時事刻々と地球に迫る太陽嵐の3次元構造を導出するには、一度に複数の電波天体を追尾観測することが効果的である。そこで、本研究では一度に4方向を同時に追尾観測できる新型フェーズドアレイ装置を開発することを目的とした開発研究をこなった。当初は64個のアナログ入力信号を同時にデジタル化し、4方向を同時に観測できるデジタルバックエンドの開発を進めたが、検討の結果より効率的な実装方法を発見し、8方向を同時に観測できる装置の開発に成功した。本年度は本装置が納入され、ワークステーションに制御プログラムを実装し、性能測定を行った。その結果、8方向を当初の目標通りの性能で計測できることがわかった。以上より、本研究は当初の計画の2倍の性能を達成し、大きな成功を収めるに至った。 並行して、観測データを用いた太陽嵐の電波観測に関する論文および教科書の執筆を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定では同時に4方向を観測する装置を目指していたが、開発研究の結果8方向観測できる装置の開発に成功した。更に性能測定の結果、8方向全てで当初の目標感度を持った観測ができることがわかった。以上より開発は当初の計画以上に進展していると判断できる。一方、一部のアンテナ部品の納入が遅れたため、繰越が発生した。該当部品の設計開発の大部分は既に終了しており、既に納入の目処も立っている。よって全体としては概ね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
本計画は既に最も重要な装置の開発が成功し大きな成果を収めている。今後は設計済みのアンテナが納入され次第、アンテナを接続した状態の性能試験を行い、本件の集大成とする。 並行して、既存の装置のデータを用いたデータ同化シミュレーションから太陽嵐の伝搬を再現する数値実験を行う。保有する装置のデータに加えて国外の研究グループと協力して海外の地上観測機器から得られたデータをも同化することで更なる精度向上を目指す。
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