研究課題/領域番号 |
21H04594
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
伊藤 誠 筑波大学, システム情報系, 教授 (00282343)
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研究分担者 |
平岡 敏洋 一般財団法人日本自動車研究所, 新モビリティ研究部, 研究員 (30311749)
和田 隆広 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (30322564)
佐藤 健治 一般財団法人日本自動車研究所, 自動走行研究部, 研究員 (70868538)
齊藤 裕一 筑波大学, システム情報系, 助教 (90770470)
劉 海龍 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (00825739)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
40,170千円 (直接経費: 30,900千円、間接経費: 9,270千円)
2023年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2022年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2021年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
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キーワード | 視野障害 / 運転支援 / shared control / リスク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、緑内障による視野障害を対象として、自動運転ではない別のアプローチから自動車の安全な運転を可能にするための方法論の開発に取り組む。危険に近づかないようにする「守り」のアプローチと、危険があるかもしれない中で積極的に周囲に注意を向け、必要に応じて適宜対処する「攻め」のアプローチを考慮に入れ、それらを組み合わせることが必要であるとの仮説を立て、それを検証する。また、ドライバが「守り」と「攻め」とをバランスよく主体性をもって行えるように促すための運転支援のプロトタイプを構築し、その有効性を検証する。
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研究実績の概要 |
i.「近づかない」を促す支援の基本原理。直接的な「ガイド」と間接的な「誘い」のそれぞれの方式を検討した。不確実環境下での走行速度の決定に係る主観的なタスク難易度とリスクのパーセプションについて調査し,それらに与える運転経験の効果を明らかにした.さらに,過去のヒヤリ経験のデータから駆動できる推奨速度AIを用いた運転支援手法を新規に開発・実装し,ドライビングシミュレータ実験から,推奨速度への誘導効果を確認した.この開発した支援手法は,視野障害者の運転を効果的に助けることができるポテンシャルをもつと考えられる. ii.注意をうながす支援の検討。ドライバが環境に向ける「注意」が不十分であるときに、「注意」を促す支援が必要である。視野障害を有する緑内障ドライバの運転への注意の払い方について、様々な交通場面をシミュレータで再現し、運転行動を調べた。その結果、急な歩行者の横断場面において、歩行者横断前の眼球の動きの幅の大小によって衝突有無やブレーキ反応時間に影響を及ぼす可能性が示された。これを踏まえ、注意を促す方式として、 走行中に音声によるガイドを提示する方法について検討し、シミュレータを用いた実験によってその効果を検証した。iii.「近づかない」と「注意」の組み合わせの効果の検証。他道路ユーザに「近づかない」方式と、「注意」とを適切に組み合わせることによって、健常者並みの安全な運転ができるようになるかをDSで 検証した。ここでは、自動運転を利用する文脈において、運転交代における,視野欠損ドライバの状況認識,運転行動の変化と,支援手法について検討した。運転交代要請発行時以降に、車両周辺の音を車内に拡大して提示することでドライバの状況認識を強化する支援手法を開発した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウィルス感染状況が落ち着き、予定通りの実験を実施できるようになった。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに得られた成果を総合し、各機関連携して最終目標に向けて研究を推進する。
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