研究課題/領域番号 |
21K00519
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 大厚 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (00272021)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 句構造 / ラベリング / スルーシング / 疑問節縮約 / 主要部移動 / 中国語 / ラベリング理論 / 焦点化構文 / 「是 (shi)」構文 / 統語論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、統語論の中でも中心的な役割を持つ句構造に関する理論の精緻化を目指すものである。最新の理論であるラベリング理論における主要部移動の機能を考察する。同時に、中国語の省略構文の1つであるスルーシング構文(疑問節縮約現象)における長年の研究課題である繋辞「是 (shi)」について新しい見解を提案する。また、当該構文における日本語と中国語の違いについても、ラベリング理論からの説明を試みる。最終的には、中国語、日本語にとどまらず、自然言語に観察される主要部移動現象についてラベリング理論にもとづく捉え直しを目指す。
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研究成果の概要 |
様々な個別言語に見られる、従来の理論からは予測できないような語順を生じる構文について、最近の生成統語理論における文構造に関する仮説であるラベリング理論による分析を追求した。中国語におけるスルーシング(疑問節の縮約)現象を端緒として、その他の言語の語順が関わる現象も考察した。文構造中の句のラベルを決めるために主要部が移動し、その結果通常とは異なる語順が生じるという仮説を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
様々な言語に見られる通常とは異なる語順が文構造上の理由から生じるという可能性を追求した。非常に大まかな述べ方をすると、文中の要素間に一致が見られる言語と一致が見られない言語では、後者の方に句構造における主要部(例えば、文の焦点を標示する機能を持つ語や動詞など)が通常とは異なる位置に生じる可能性があることを追求した。これは、個別言語間の文法的な差異がランダムに存在しているのではなく、一致の有無に合わせる形で生じているという可能性を示すものである。
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