研究課題/領域番号 |
21K01326
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
|
研究機関 | 大東文化大学 (2023) 愛知県立大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
鈴木 隆 大東文化大学, 東洋研究所, 教授 (50446605)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 中国政治 / 中国共産党 / 政治エリート / 習近平 / 毛沢東 / 鄧小平 / 胡錦濤 / 政治学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、現代中国の政治エリートの政治的成長過程を考察する。中華人民共和国の代表的な政治家に焦点を当てて、彼・彼女らの地方指導者時代や中央指導部入りして以降の各時期について、地方の下級党組織の役人から官僚政治家としてのキャリアをスタートさせた当該の人物が、権威主義体制の巨大な官僚機構の中で出世の階段を上るにしたがい、自らの政治認識や政策論、指導スタイルをどのように発展させてきたのかを、主に政治史と政治思想史の観点から分析する。
|
研究成果の概要 |
本研究は、中国共産党の政治エリートの形成過程を思想と行動の両面から検証した。事例研究の対象として、中華人民共和国の最高指導者である習近平について、①約25年間の長きにわたる地方指導者時代(1985~2002年)と、第二期胡錦濤政権の一員として中央指導者の要職にあった5年間(2002~2007年)に、習近平がいかなる政治的事績を残したのか、②異なる任地と職位における政治認識や政策論、リーダーシップの特徴とその変化、それらと総書記就任後との連続性や断絶性はどうか、③毛沢東、鄧小平、江沢民、胡錦濤の前任指導者たちとの共通点や相違点はどうか、などの問題を考察した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の主要な意義として次の2点が挙げられる。第一に、従来的な制度論中心の研究史の流れに対し、それを前提としつつも、中国政治の現状に即した人物研究復権の必要性を促した。第二に、国政のトップになる前の習近平の政治的履歴を探ることは、習近平の有力な後継候補であるサブリーダーたち、とくに、地方指導者時代から習近平に付き従ってきた側近集団の理解の一助となる。習近平という政治家の発展過程の考察は、過去から現在への連続と変化の検証だけでなく、中国政治の未来の展望にも寄与する。習近平とその後継者による「広義の習近平時代」の特徴を推察するうえでも、本研究は価値を有する。
|