研究課題/領域番号 |
21K01676
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
高橋 与志 広島大学, 人間社会科学研究科(国), 教授 (80325208)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 情動知能 / 組織行動 / 東南アジア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、組織における情動知能(emotional intelligence)について、その「功」と「罪」それぞれをもたらすメカニズムや、異なる結果が生じる条件について明らかにすることを目的とする。事例として、先行研究による国際比較の対象になっておらず、先行研究の対象各国とは文化的に異なる特徴を示す東南アジアのベトナムとミャンマーを取り上げる。両国の企業経営層・従業員を対象に、情動知能研修の効果測定について媒介変数を含めた因果関係を示すための実証研究を行う。組織における情動知能の功罪について、文化面で特徴を持つ事例を対象にプロセスの因果関係を分析する点で、学術的な意義が大きいと考えられる。
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研究成果の概要 |
本研究では、組織における情動知能(emotional intelligence)について、その「功」と「罪」それぞれをもたらすメカニズムや、異なる結果が生じる条件について明らかにした。ベトナムなどの研修機関の研修参加者や現職を持つ経営大学院の学生を主対象に、1. 文献レビューに基づいて、分析枠組み・方法論を精緻化、2. 1の枠組みを用いた企業経営層・従業員及び現職を持つ経営大学院の学生のインタビューに基づく情動知能の功罪に関する探索的事例分析、3. 情動知能の個人レベルの効果に関する研究、4. 情動知能が個人・職務特性と個人レベルの成果を調整するモデルを用いた分析をそれぞれ実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
情動知能が重視されるようになった背景には、情動知能が認知知能に匹敵する正の関連・効果を持ちうるという主張があったが、実証研究の多くでは、関係の強さが認知知能には及ばない、あるいは増分妥当性はないという結果も出ている。他者を自己利益のために操るといった情動知能の負の側面も指摘されている。説得性のある一般的な結論が得られていないため、より詳細なメカニズムや異なる結果が生じる境界条件を明らかにすることの学術的意義は大きい。また、研究対象国をはじめとして、本研究で得られた知見を組織での実践に利用することも可能であり、社会的意義も大きいと考えられる。
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