研究課題/領域番号 |
21K01940
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 松山大学 |
研究代表者 |
井草 剛 松山大学, 経済学部, 教授 (80723692)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ワークライフバランス / 年休取得行動 / 計量テキスト分析 / 新型コロナウィルス感染症 / 年休取得 / テキスト分析 / 新しい働き方 / 年休未取得 / 医師労働 / 医師の偏在 / 医師社会の特異性 |
研究開始時の研究の概要 |
医師の年休取得について、これまでの申請者の質的研究の成果や到達点と結びつけて大規模アンケート調査を企画、実施する。そして、共分散構造分析などを用いた推計により、年休未取得までの一連の流れについて見解を示し、医師の年休取得率を改善して、コロナ禍でさらに浮き彫りとなった医師の偏在を是正する。当研究は、質的研究成果を応用して現場の複雑な変化を数値化するという、労働分野では殆ど前例のない研究である。
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研究成果の概要 |
本研究では、医師のコロナ期における年休取得行動がどのように変化したのかを考察した。テキスト分析により、感染の不安が和らぎ、年休取得行動は、コロナ禍から「コロナと共」にかけて大きく変わったことを確認した。テレワークを実施している者はより「旅行」や「行事」のために年休を使用する可能性があった。次に多変量解析により、このテレワークの効果をさらに検討した結果、テレワークを実施している者は年休取得日数が多く、その目的も「家事・育児」といった短時間で済むものよりも、「旅行」となる確率を高めていた。テレワークの実践がワークライフバランスを改善する可能性を年休の分析から示すことが出来たのである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、医師の年休取得率を改善し、医師の偏在を是正する道筋を示すことが出来た。これにより、良質で安全な医療の確保の一助となり、医療ミスの減少を通じて健康大国ニッポンを確立するという、医学医療の進歩を牽引する役目を社会学が果たすことになる。また、日本の社会学において、医学を「周辺領域」から「身辺領域」に一歩近づけたことになるだろう。
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