研究課題/領域番号 |
21K02246
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 十文字学園女子大学 |
研究代表者 |
狩野 浩二 十文字学園女子大学, 教育人文学部, 教授 (90280304)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 教授学 / 島小 / 学校づくり / 教材 / 教師教育 / 斎藤喜博 / 表現活動 / 美意識 / みえる / 授業研究 |
研究開始時の研究の概要 |
「授業研究を核とする学校づくり」とは斎藤喜博(1911-1981)が島小(1952-63)で着手した教育研究を起点とする。斎藤喜博は、その成果を8次に及ぶ「学校公開研究会」で全国に発表した。これを原点とし、その影響下に1970年代以降に全国の学校において展開した教育運動を指す。本研究は学校公開研究会の実施を中心にして残された資料の収集、保存にあたり、今後の教育研究の新しい展開に資する研究視点・基盤を学界及び学校教育現場に提供する。
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研究実績の概要 |
斎藤喜博に関する史資料の収集とともに、収集した史資料の電子化をすすめた。電子化にあたっては、専門的知識を有する複数社に見積を実施し、過去においても採択実績があり、かつ、最も合理的、経済的であった富士フイルムホールディングスへ依頼し、電子化をすすめた。今回の電子化件数は、161件であり、録音テープ、録画テープ、写真、文書等の電子化を行った。作成した電子資料はリスト化し、史資料との突合を行った。 今年度の取り組みでは、斎藤喜博が校長を務めた群馬県佐波郡島村立島小学校の1952年から11年間にわたる学校づくりの中で、特に、未解明であった合計8回に及び学校公開研究会の実態を解明するところにあった。斎藤喜博が島小学校に赴任した1952年度から4年間は、開催されることがなかった。それが、1956年度から斎藤喜博が不意転により境東小に異動するまでの8年間にわたって、学校公開研究会が開催された。そして、一般的には、島小や斎藤喜博が国語や音楽、体育などの表現的な教科目を重視したといわれる中で、理科や社会、算数などの教科目の研究が展開し、さらには、教科用図書の使用が極めて多く、従来いわれていたような教育課程の自主編成とか、教科用図書批判というようなことは非常に少ないことが判明した。 中でも、武田常夫や赤坂里子の学校公開研究会における授業を検討してみると、子どもの思考を如何にして深めるかという観点で授業が行われたと推測されるのであり、こうした点から見ると同時代に行われていた民間教育研究運動の中で、特異な実践ということができるのであり、その教育実践の特徴は、教師と子どもとの接点に関する研究を中心とするものであったことが判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
斎藤喜博や島小に関する史資料の収集は、おおよそ進展しているものの、依然として斎藤喜博家の史資料群については、すでにリスト化し、存在する史資料に関する検討を行ったところであるが、実際の史資料が遺族によって保管され、まだ誰もその史資料群の整理を行えていないことから、今後の保管状況についてぜひとも確認が必要であり、その点で、“おおむね順調”という自己評価を行った。電子化については、教授学研究の会のメンバー等から寄せられた史資料に関して、作業を進めており、残すところ、紙媒体の史資料群のみであり、場合によっては、研究補助アルバイト等の協力により、電子化をすすめることは可能であるので、今後の展開について検討していきたい。学会における口頭発表を継続し、また、関係団体の出版物において、論文を公表することについても、おおむね順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
収集した史資料の読解、関係者へのインタビュー等を通じて、学校づくり運動の内実に迫るとともに、研究項目を析出し、さらに、補完的な調査を実施する予定である。特に、新型コロナウイルス感染症の拡大により、中止となっているインタビューについて、今後時期を見て再開するとともに、斎藤喜博家に眠る史資料群の整理について、遺族の協力によりぜひとも実施したいところである。 収集済の史資料群については、第一次電子化において、同一電子化資料を三群に分け、主たる史資料群一群と、従たる史資料群二群を完成させ、一群を本学において、残る二群を宮城教育大学と千葉経済大学の研究者の協力により、バックアップとして保管してもらっている。今次電子化している史資料群については、現在までのところ主たる史資料群の制作が進行している。今後は、従たる史資料群(バックアップ群)の作成を検討したい。
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